“2024年問題”実は「ドライバーの待遇が良くないから」だけじゃない! 企業だけじゃ解決できない切実な事情とは
トラックドライバーの人手不足は「2024年問題」とも呼ばれ、ここ数年ニュースに取り上げられることが多くなりましたが、実際のところはどうなのでしょうか。
深刻な「ラストワンマイル」問題
これらの取り組みによって改善されている部分もありますが、実は最も深刻な部分にはまだ大きな問題を抱えています。それが「小口配送(ラストワンマイル)」です。

トラックドライバーの人手不足と聞くと、長距離を走る大型トラックドライバーをイメージするかもしれませんが、小口配送を中心とした小型・中型トラックを使う現場の方が改善は困難といわれています。規格やルールの統一が難しく、自動化も現状の技術では望めないため、どうしてもマンパワーに依存する部分が大きいからです。
ある宅配業者の社員に話を聞くと、2020年の新型コロナウイルス流行により、このラストワンマイルの負担はさらに大きくなっているそうです。
「輸送量が増えた原因は、ECサイト市場規模の拡大ですね。拍車をかけたのがコロナ禍でした。宅配取引数が急増しました。コロナが収まった後も、小口配送のニーズは増加傾向にあります。日本の宅配による再配達率は10%と言われています。かなりの数の荷物を再び持ち帰る必要があります。置き配・宅配ボックスが普及しましたが、業者によってはそれを許可しない場合もあります」(宅配業者の社員)
その他にも小口配送を始めとした小型・中型トラックを扱う事業者を取り巻く環境は悪化しています。それが免許制度の変更です。
2007年までに普通免許を取得した人は総重量8トンまで運転できますが、2017年までに取得した人は総重量3トン以下、2017年以降だと総重量3.5トン以下となっています。
小型・中型トラックを業務で使っている運送会社の人事担当によると、この問題は深刻なようです。法改正により若者が現用のトラックを運転できなくなっていて、それが理由でなかなか人材の確保が難しい側面があるそうです。
さらにこれに拍車をかけているのが、運転方法の変化です。
「2007年6月に元々、事業者が取り扱っているトラックにはまだMT(マニュアル)車が多いというのも若手がなり手として入ってこない理由のひとつです。いまや半分以上の人がAT(オートマ)で、1991年にオートマチック限定免許が導入され、新たに免許を取得する人の多くがオートマチック限定免許となっています。それに加えて4月からの法改正でマニュアル免許を取得するのはより難しくなりました」(人事担当)
経験、やったことも無い者が規制かけたから悪化!物流無くして直接メーカーに個人で買いに行くようにしたいのかなぁ