日本初の「水素で走る船」瀬戸内海に見参! アブラも使える3モード 異形のスタイリング

国内初の水素燃料電池船「HANARIA」が、海事関係の見本市「バリシップ」の舞台である今治港に出現。外観も中身も“未来に全振り”した異形の船舶です。

アブラも使える海の「MIRAI」

 福島社長は「ゼロエミッションの達成に向けては、アンモニアなどさまざまな選択肢がある。その中でも我々は非常にクリーンなエネルギーである水素に着目し、ぜひこの水素でゼロエミを達成したいという思いがあった」と強調します。

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HANARIA船内で記者会見をする商船三井テクノトレード福島社長(深水千翔撮影)。

 また、「HANARIA」に搭載されているヤンマーパワーテクノロジーの舶用水素燃料電池システムは、トヨタ自動車が生産する燃料電池自動車(FCEV)「MIRAI」用の燃料電池ユニットを活用して開発されたものです。

「舶用に転用する上で、陸上と船では技術的に求められるものが違うため、そこは非常に苦心している。さらに、船の中へ水素燃料電池船に関するすべての機器やシステムを収めることが大変難しかった」(福島社長)

「HANARIA」では5月22日から24日にかけて今治市内で開かれた国際海事展「バリシップ」に合わせ、一般公開や体験航海を実施しています。船尾には燃料となる水素が充填されたタンクが設置されており、丸みを帯びたユニークな船体形状と合わせて、来場者は未来の船の姿を間近で見ることができました。特に体験航海では、その静かさに乗船客から驚きの声があがっています

 福島社長は「水素がこれから陸だけではなく、船の世界でも入ってきて、ゆくゆくはクリーンエナジーの一端を担うような時代が必ず来る」と述べたうえで、「今治にはたくさんの造船所がある。環境に優しい技術を世界から集めて今治地区へ持ってきたいと思っているので、ぜひ一緒に次世代の船を開発していきたい」と呼びかけました。

【ブリッジまで入った!】これが「HANARIA」の全貌です(写真)

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1988年生まれ。大学卒業後、防衛専門紙を経て日本海事新聞社の記者として造船所や舶用メーカー、防衛関連の取材を担当。現在はフリーランスの記者として活動中。

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