心を痛めるハンター 首都圏でジビエ料理提供、そこにある意味 JR東日本系飲食店で
首都圏にあるJR東日本系の飲食店で「ジビエメニュー」が発売されます。「狩猟で得た野生鳥獣の食肉」を意味する「ジビエ」。その料理を首都圏で提供することには、単なる目新しさにとどまらないビジネス上の目的と、考えさせられる「生命」に関わる背景がありました。
意味がある「東京でジビエ料理を出すこと」
2016年7月25日(月)より、JR東日本の駅構内などに出店する同社グループの飲食店「ベックスコーヒーショップ」が「信州ジビエ 夏鹿カレー」を、「ベッカーズ」が「房総ジビエ 猪肉のスパイシーピタポケット」を発売します。
「ジビエ」とは、フランス語で「狩猟で得た野生鳥獣の食肉」を意味する言葉で、それを使用した料理は、ヨーロッパでは貴族の料理として古くから発展してきました。日本でジビエというと、シカ肉やイノシシ肉などが挙げられます。
このジビエを使用したメニューの提供は、JR東日本が行う「地域再発見プロジェクト」の一環として、2011年から行われているものです。地方にある魅力的な商品や観光資源を、地域の人たちとともに掘り起こし、鉄道のネットワークや駅ナカなどの販路を利用して首都圏などへ発信する、というプロジェクトで、JR東日本 事業創造本部 地域活性化部門の名川 進次長は「旅行に行きたくなるような仕掛けを作る取り組み」といいます。
メニューが開発されたきっかけとしてJR東日本フードビジネスの佐野正人取締役は、シカ肉やクマ肉などを商品化できないかという相談があったとき、ジビエを食べたことがなく、シカ肉などに「臭い肉」というイメージを持っていたものの、食べてみるとやわらくて臭みもなかったことを挙げます。そして、美味しいジビエを探したところ長野県のシカ肉に出会い、商品化へ至ったそうです。
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