バスの「トランクに人閉じ込め」も 置き去り事故は運転手の“思い込み”が原因? 装置だけでは「防げない」

通園バスの「園児置き去り」や、バスの「キャリースペースに人間が置き去りのまま一定距離を走った」といった事故が発生しています。こういったバスドライバーによる事故は、どんな心理やケアレスミスによって起こるのでしょうか。

「置き去り事故」は「思い込み」によって起きる

「幼稚園バスの園児置き去り事故」が一時ニュースとなり、2025年2月には四国で「バスのキャリースペース(トランク)に人間が置き去りにされたまま一定距離を走った」といった事故もありました。こういったバスドライバーによる事故は、どんな心理やケアレスミスによって起こるのでしょうか。

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バスのキャリースぺースは人間が入り込んで作業をすることがある。ここに客を置き去りのまま走ってしまった事故も。写真はイメージ(画像:PIXTA)

 バスの「置き去り事故」は、単純にドライバーによる思い込みによって起きた可能性が高い――

こう話すのは、通園バスの事故防止アイディア集『明日からできる園バスの安全管理~現場の工夫とアイディア~』(無料配布中)を作成した交通心理士で近畿大学物理工学部准教授の島崎敢先生です。解説してもらいました。

「言うまでもないですが、こういったバスの『置き去り事故』はドライバーによる『全員降りたはずだ』という思い込みによって起きていることが大半でしょう。もちろん、『思い込みだけで悪意はなかった』といって責任が免れるわけではありませんが、思い込んでいる人に『思い込むな』『気づけ』と言っても、それは現実的に無理な話です」(島崎先生)

 だからこそ、事故を防ぐためには「人間の注意」に頼るのではなく、「気づかせるための仕組み」を導入することが大切だと話します。

 その仕組みとして、通園バスには「置き去り防止装置」が義務化されました。たとえば、エンジンを停止するとブザーが鳴り、「バスの最後部にあるボタンを押さないと音が止まらない」という装置が広く使われているといいます。これはドライバーに車内の後方確認をなかば強制させる仕組みであり、思い込みによる見落としを防ぐうえで、有効な手段だと島崎先生は評価します。

 他方、「この対策だけでは安全を守りきれない」とも。

「そもそも、通園バスに限っただけでも、全国でおよそ4万4000台が走っており、路線バスを含めればその数はさらに膨大です。そのなかで置き去り事故が起きるのはごく一部であり、大多数のバスは毎日、何事もなく安全に運行されています。これは、制度や装置だけでなく、現場のドライバーや、園バスであれば保育関係者が日々さまざまな工夫を重ねているからに他なりません」

【なんで起きたの…?】これが「トランク閉じ込め事故」の原因です(写真)

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