北朝鮮の駆逐艦もハデに横倒し! 古今東西「進水式あちゃ~事件簿」 日本も複数“やらかした”

北朝鮮で発生した進水式が失敗し、新造の駆逐艦が横倒しになった姿が衛星写真にとらえられました。かつて日本海軍でも、進水式の失敗は複数ありました。

「船が全然動かない!」

 それでは旧日本海軍を中心に、失敗した進水式の例を見ていきましょう。

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第2次大戦中に行われたガトー級潜水艦「ポギー」の横向き進水(画像:アメリカ海軍)

 先に解説した船台進水で最もありがちなのは「船体が滑らない」というトラブルです。日露戦争終終結直後の1905(明治38)年12月11日、皇太子(のちの大正天皇)が臨席し、呉海軍工廠で行われた巡洋戦艦「筑波」の進水式では、船体が船台から動かず12月26日にやり直しています。

 また、初春型駆逐艦「初霜」は1933(昭和8)年10月31日に民間造船所の浦賀船渠(ドック)で船台進水を行ったところ、こちらも同様に船体が滑らずやり直しになっています。

 ドック進水の直前にアクシデントを起こした事失敗例として、大和型3番艦を空母に改造した「信濃」があります。「信濃」は1944(昭和19)10月8日に横須賀海軍工廠の第4船渠でドック進水をしたのですが、進水式前の10月5日、乾ドックに半分注水するため作業を開始したところ、水門が外れて流れ込んだ海水で船体がローリング。艦首と艦尾がドックの壁面と水門に衝突して損傷する事故が起こしました。

 ちなみに、進水式の段取りでは、シャンパンなどの酒瓶を艦首で叩き割り、そのあと支綱を斧で切断してから滑り始めるのですが、ドイツの装甲艦「ドイッチュラント」や英空母「フォーミダブル」では、酒瓶を割る前に滑り出すという珍事が起こっています。

【や、やらかした…】これが、進水式に失敗した日本艦艇です(写真)

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