世界初公開! 印パ紛争で注目のフランス戦闘機「新モデル」披露! 見た目の違いはドコ?
フランスの首都パリで開催中の航空ショーで「ラファール」戦闘機の最新型が初披露されました。フランスの核戦略を担いつつ、次世代戦闘機に必須となる無人戦闘機との連携も可能になるとか。さっそく見てきました。
フランスの核戦略の中核として
「F5」は現行の「ラファール」をただアップグレードするのではなく、無人機などの新しい兵器プラットフォームを活用して、今後の新しい形の航空戦に対応できる戦闘機を目指しています。

また、「F5」はただの戦闘機ではなく、フランスの核戦略の一部としても機能します。パリエアショーの展示では、デモ機の前に「F5」の解説パネルが置かれていましたが、そこには搭載兵器にASN4G(第4世代核ミサイル)とあり、それを使用する任務として「超低高度侵入と核攻撃」と説明されていました。
フランス空軍では現在、「ラファール」の一部の飛行隊に通常任務と兼任させる形で核攻撃任務を付与しており、ASMP-Aという核弾頭搭載の空中発射巡航ミサイルを運用しています。前出のASN4Gは、このASMP-A の後継として開発中のミサイルで、射程1000km、飛行速度マッハ6と性能も大きく向上しています。
現在、アメリカ製の第5世代ステルス戦闘機であるF-35が世界中に配備されており、ヨーロッパでもNATO(北大西洋条約機構)加盟国を中心に同機への機種更新が進められています。F-35が普及している中で、フランスが非ステルスの国産戦闘機を開発しようとしているのは、一見すると奇妙なことにも思えます。
しかし、そこには自国の航空産業の育成という国内産業の配慮はもちろんですが、同時にフランスの安全保障政策の根幹を成す核戦力について、その技術と運用を他国に頼りたくないという思惑もあるのかもしれません。
これらを鑑みると、「ラファールF5」はただ戦闘機をアップグレードするのではなく、フランス軍全体にとっても重要な戦力として期待されているということが判るでしょう。
Writer: 布留川 司(ルポライター・カメラマン)
雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info
コメント