高速道の最高速度引き上げ、女性は否定的 「消極安全思想」背景か 練習すべき急操作

なぜ日本は最高速度が100km/hなのか? 世界の状況は?

 そもそもなぜ、日本では高速道路の制限速度が100km/hなのでしょう。

 日本最初の都市間高速道路は、1963(昭和38)年に開通した名神高速道路です。あわせて高速道路での最高速度制限が100km/hと決められ、半世紀以上たった現在も続いています。この最高速度は、世界的に見て最も低い部類です。

 日本では、1955(昭和30)年に発売された初の国産乗用車「トヨペット・クラウン」の公称最高速度が100km/h。その8年後の名神開通時でも、100km/hも出ない乗用車が多数を占めていました。そんななか、名神の制限速度が100km/hになったのは、当時としては思い切った決断だったといえるかもしれません。

 といっても、それからすでに半世紀以上。「クルマの性能が大幅に向上したんだから、いい加減に最高速度制限を引き上げてもいいじゃないか」と思うのが自然です。

 しかし、それが日本より高くなっている欧米各国も、制限速度を徐々に引き上げて行ったわけではなく、実は当初から変わっていないケースが多くなっています。ドイツのアウトバーンは最初から速度無制限でしたし、アメリカのインターステーツも、1950年代より120km/hから129km/h(時速75〜80マイル)とされていました(オイルショックで一時55マイル(約90km/h)に引き下げ)。

 つまり制限速度の引き上げは、「それで事故が増えたら困る」という行政側の思惑が働き、各国ともなかなか踏み切れない課題なのです。

 そうしたなか、このたび日本でついに引き上げの方針が決まったのは、2013年に古屋国家公安委員長(当時)が主導し、懇談会が発足したのがきっかけですが、交通事故死者の減少傾向が続いていること、自動ブレーキの普及により今後もその傾向が続くであろうことなど、警察庁も「制限速度を引き上げても事故は増えない」と判断したからでしょう。

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コメント

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34件のコメント

  1. 最高速度の制限が一部区間で120キロに引き上げられるというだけだあって、120キロの走行を強制されるわけではない。

    現状の実勢速度とそんなに変わらんでしょ。

  2. 急ブレーキ教習、教習所でやりましたよ。

  3. 積極的な操作による安全運転を教えるべきだという意見には賛成ですが
    そもそも急ブレーキ練習は自動車学校で行いますし(地域によっては行わないかもしれません)
    アクセルを踏み込むことが怖い人は追い越し車線を利用しないので反対する理由としては考えにくいと思います

  4. 日本では急ブレーキの練習は一度もしないとかって言い切ってるけど、全国共通で第二段階の技能教習で急制動はやるはず
    何で清水草一さんは「一度もしない」と言っているのだろうか
    勘違いしてるのなら、タイトルの「練習すべき〜」も間違ってることになるのだけれど

  5. 速度が上がるのですから、当然危険性も上がりますね。安全教育は結構ですが、付け焼き刃の教育で積極的安全運転を行ったらかえって危険では?今後のドライバーの高齢化も進むことですし、自動運転車が普及するまでは、最高速度を引き上げるのは待った方が無難でしょう。

  6. 最高速度が上がれば当然、危険性も上がりますね。一般ドライバーが下手に「積極的操作による安全運転」の技術を学んでも事故の元です。自動運転車が普及するまではスピードアップは見送った方が無難でしょうね。

  7. 女性は、最高速を引き上げると、
    後ろから120km/hでトラックが爆走したり、今まで以上に煽られたりしそうで怖い、
    と思うからではないでしょうか?

  8. 速度を上げるなら、地方の対面一車線の高速道路を二車線にするとか、事故しやすいカーブ地点の改修とか、路面がボコボコで古い山陽道の改修とか、他に安全対策をきっちりする必要があると思う。

  9. >ところが日本の教習所では、急ブレーキの練習など一度も行いませんし、アクセルを床まで踏む練習も絶無です。

    やらないの?教習所による差?

  10. 教習で高速道路に出る前に急ブレーキの練習をし、最後まで思い切り踏み込むことが大切だともしもの事を踏まえた運転方法をしっかり習った身としては
    まちがった情報である「 万が一、危険な状況になったときのことは教えません。(中略)日本の教習所では、急ブレーキの練習など一度も行いませんし、アクセルを床まで踏む練習も絶無です。」
    などということを疑いもなく書いてしまっていることに頭痛がします。
    なぜ少しでも調べてから記事を書こうとしないのでしょうか?
    その他にも分かりにくい比較の仕方をしていたりと、あまりにもお粗末な記事です。
    あなたの日記を公表する場ではありません。

  11. 指定自動車教習所の教習内容をことこまかに定めた教習規則(平成10年)において第2段階の教習内容に急ブレーキがあるので、いまでは必ず急ブレーキの体験をするはずです。
    1991年のAT限定導入ぐらいまでは無かったのかもしれないので、人口でいうと教習受けてない人が多いのかもしれません。それを言い出すと昔は高速教習とか夜間教習とか応急救護とかなかったけど……。

  12. 既に指摘されてるけど、自動車教習所で急ブレーキもやってるし、本物の高速道路を走ることもやってます。
    (本物の高速道路が近くにないなどの理由でシミュレーターで代えている教習所もありますが)
    都道府県公安委員会指定の自動車教習所を卒業した方は全員やっています。
    真っ赤な嘘を書かないでいただきたい。
    この記事の即時削除・訂正をしていただきたい。

  13. 行った事無いけれど、極限られた区間だけみたいだね、きっと長い直線で今でも120キロぐらいで流れているんじゃないの?
    巻き込まれを危惧する人が居るかも知れないけど、今でもスピード出したい人は120キロ以上出してるよ。もしかしたら100キロ区間になった所にオービス設置されたりして。

  14. 急制動急加速の練習は30年前の免許講習でもやってましたよ。
    複数の教官がさせていました。まだABS少ない時代でしたが、スピンを恐れて踏まないのはもっと悪いと言ってた。
    急加速は高速道路合流でやってましたし。
    戒めていたのはあくまで「不要な」急発進急加速急ブレーキです。

    女性が速度アップに否定的なのは、男性に車の性能や自分の運転技能を最高に使い切りたい希望が多いのに対し、女性は安全を優先して性能を追い求める指向が少ないというのもあるかと思います。これも私の印象なので、きちんとした調査と分析でもしないとわからないでしょうが。

    制限速度アップについてはどうなんだろうと思う。120km/hに引きあげたことで社会にどういうメリットがあるか考えるべき。デメリットは事故回避可能性が減る、燃料浪費などいろいろあるので、それに見合う利益あるのかどうか。
    いろんな努力で事故を減らしてきたのに、減ったから多少危険要素増やしてもいいでしょう、という発想は理解しがたい。速度を上げても安全な技術ができたならともかく、自動ブレーキも衝突安全性能ボディも120km/hでは効果は限定的でしょう。

  15. コトの本質は「男女差」というジェンダー問題でも対地速度の高低の問題でも運転技能の問題でもなく、前後左右を走る他車との相対速度差で運転を考えるかどうかの問題ではないか?

    法定最高速度が100km/hの現在ですら、三車線路において真ん中を90km/hで走っている車を右から100km/hの車が抜いているところに、一番左の車線を120km/hで追いつくことだってある。

    この90km/hの(おそらく車線変更が恐い)運転者は、最高速度120km/hでも同じ運転をするだろう。

  16. 物流の効率向上、観光振興などの効果を考えると高速化は望ましいと思います。
    しかし、その一方で交通事故のリスクは増加するでしょう。
    リスク軽減の方策として道路や車両の工夫が必要だと思いますが、清水氏はドライバー自身が運転技術の向上に努めることも必要であろうと提言しているのではないでしょうか。
    たとえサンデードライバーであってもハンドルを握る以上、甘えることなく自らの技術の向上に励むことは大切だと思います。

  17. 制限速度が上がることについて必ずしも反対じゃないです。ただし、これまでみたいにある程度制限をオーバーしても大目に見るのではなく厳しく取り締まるべきで、実際の速度は大して変わらない前提だけど。ただ男女別の意見の違いをことさら取り上げるのは性差別的です。ライターの方の年齢から推測しても「だから女性はだめなんだ」といいたげな文章で不快です。文章の趣旨を要約すると「男女差の原因が消極的安全主義」となってしまい、それに対する説明は一切ないので。それに私も免許取るとき急ブレーキはやりましたよ。

  18. 最低速度と最高速度の制限を一律ではなく、
    3車線の場合
    第1走行車線が最低速度50km/h最高速度80km/h
    第2走行車線が最低速度80km/h最低速度100km/h
    追越車線が最低速度100km/h最高速度120km/h

    2車線の場合
    走行車線が最低速度50km/h最高速80km/h
    追越車線が最低速度80km/h最低速度100km/h
    にすべき。

  19. あのね、最高速度制限の引き上げであって巡航速度の引き上げではないんですよ。
    120km/h走行を想定して建造された高規格高速道路を120km/h走行可能な自動車が120km/hで走行しても速度制限違反にはしません、という話であって、誰も彼もが120km/hで走行しろという話ではないんです。
    何でみんな勘違いしてトンチンカンな議論してるんですか?
    今まで通り100km/hで走りたい人は最左の走行車線を100km/hで走っていればいいんです。
    120km/h制限の道路で100km/hで走る車が追い越し車線を塞いでいたら問題になるでしょうが、走行車線(最左車線)を走っている分には何も問題は無いんですよ。

  20. 最高速度上げる前にヨーロッパの高速みたいに速度差のある大型トラックは必ず一番端の車線を走るって事を徹底させないと危ないよ。
    今でも3車線以上あっても平気で追い越し車線塞いでるトラックいっぱいいるし

    • その通り、ヨーロッパでは大型車は整然と第一通行帯を走っているのと比べると大変困ったことです。NEXCOには大型車のキープレフト規制が有名無実化して機能していないこと、片側二車線の区間でも規制を実施するようにいつも投書しています。

    • 本気でトラックを最高速度80km/hで左端車線を走らせることを徹底させたいなら、意識に訴えるべきではない。
      私が有効だと思う策は、左端車線のみ車線幅を広く取り、その他の車線幅を若干狭くすること。

      気をつけろ、では無くこうしないとお前が危ないぞって感じさせるような仕組みが大切だと思う。

  21. 制限速度を上げても殆どのドライバーは運転が下手だから、怖いですね。

  22. みなさん急ブレーキやってるいいますが、高速道路を想定しての100キロオーバーの急ブレーキを経験しなければなんの意味もありませんよ。

  23. 以前、高速道路の合流車線内で十分加速出来ない為合流出来ず、止まってしまっているクルマを見たことがあります。合流車線内で十分加速すれば、合流などいとも容易く出来ると思いますが、教習所ではアクセルを十分踏んで加速することの大切さもきちんと教えるべきだと感じますね。時々、速度が遅いまま車線変更して来て、後続車に急ブレーキを踏ませるドライバーも見かけますからなおさらです。合流車線の距離があれば、1リッターのコンパクトカーでも、しっかりとアクセルを踏み込めば100キロ以上簡単に出せますよ。

  24. 欧米の殆どのドライバーのように、きちんと車間とる、あおらない、後ろから速いのが迫ってきたらさっさと車線をあける、薄暗くなったら即点灯する、
    高速道路もちゃんと路側帯などエスケープゾーン設ける、など自動車文化が先進国際標準に追いつくことが先決と思う。
    マナーとインフラが悪いから事故が増える。

    • そうですね。「後ろから速いのが迫ってきたらさっさと車線をあける」は重要です。トラックや観光バスが追い越し車線を80~90km/hで長い時間並走している時に、一番左の車線から120km/hで追い抜いてゆく車も存在します。
       欧米のように、「追いつかれたら譲りなさい。譲らなければ道交法違反」とすべきかもしれません。左側車線から追い抜いていく車両もひどいですが、追い越し車線を延々と走り続ける車両はその原因を作っているのですからもっとひどいです。これを取り締まる運用をしないと危険でしょうね。

      全体の流れが遅いからと言って、追い越し車線を延々と走り続ける車両は捕まえる。トラック・バスは80km/hに制限して第一車両通行帯のみの通行とする。追い越し車線で追いつかれたら左車線に譲りなさい。譲らなければ道交法違反。これらと一緒に最高速度120km/hへ緩和するのが良いと考えます。

  25. 速度のアップより、積極的に左車線を走る指導を!悠然と追い越し車線100km/hで走る車は、走るシケイン。

  26. 調査の協力者について、男性も女性も同程度の高速道路での運転経験を持たれている人を選んだのか、そうではなくて、高速道路での運転経験が少ない人が男性よりも女性に多かったのか、前提条件の違いで結果の解釈も変わるのではないでしょうか。

  27. アクセル踏んだからってそんなに加速できるかな。
    フェラーリが好きらしいけど、そういうクルマしか乗らない人なんだろうな。

    そもそも混雑していたら、全体の速度も落とさなくては危ない。
    不必要な追い越し走行が増えて、渋滞がおこるから。

    国産車のエンジンは改良程度なので、本当に性能が上がっているかは不明。
    しかも、車体の重量は増えていたりするし、燃費性能を上げようとすればするほど
    トルク(パワー)が落ちていくという悪循環もあるし。

    どちらかというと、今のクルマは燃費のためにパワー不足になりつつあると思っている。

    それに、70キロ超えた時点で、空気抵抗が増えつづけ、100キロでさえ燃費が悪い。
    そこから先、120-140キロなどといったらスポーツカーでないかぎり、燃費がはるかに悪い。
    80キロ走行の2倍以上の燃料を喰ったり、。たしかに乗用車だから大した金額にはならないかもしれない。
    でも、そこまでして急ぐ必要があるのか。
    車両への負担、燃料代などお金とリスクをかける必要があるのか。いまいち理解ができない。

    筆者にとって今の時代、クルマは簡単に手に入るから大事にしなくてもいいのかもしれないが、
    高回転で、無理な走行をすれば、クルマの痛みは激しくなるのは当然のこと。
    そういう理解がないのが不思議。

  28. このライターの方は、高速道路は普通乗用車しか走っていないと思っているらしい。荷物を満載したトラックや軽自動車または軽貨物など現在80Kmの速度制限のある車と普通乗用車の速度差が広がると危険がさらに増えるように思う。それじゃトラックや軽自動車の最高速も引き上げればと思うかもうしれないが軽自動車は横風でふらつきやすいし、トラックなどは制動距離も長いためいざという時に危険を回避できなくなると思う。

  29. 日本人は世界で最も運転に不向きな人種なので自動運転が普及するまで80キロ制限にするか個人での自家用車保有を禁止するべきだと思う。