稼ぎ時じゃ!? 一般常識覆す「土日短縮営業の空港」なぜ? 実際に行ったらフツーじゃなかった!
海外には日本ではほとんどありえない「土日短縮営業」をする空港が存在します。なせなのでしょうか。実際にその“非稼働”の様子を見てきました。
土曜日はまさかの“半ドン”?
民間機が発着する空港は、旅行者の需要が高まることなどから、原則「土日も含め365日営業」が一般的です。しかし海外には、まさかの“昔のサラリーマンのような休み方”をする空港が存在します。どういった理由からなのでしょうか。

その空港は、イギリス・ロンドン市内のテムズ川近くにあるロンドン・シティ空港です。航空ファンには旅客機が着陸時に通常の降下より深い角度で進入が可能な空港としても知られていますが、もう一つの特徴が「土日は半日、空港はお休み」なのです。実際に土曜日の午後はどんな風景なのか見てきました。
ロンドン・シティ空港は、この地域で多くの旅客機が発着するヒースロー空港、ガトウィック空港とは異なり、長さ1500mという短い滑走路1本しかなく、周辺は市街地という小さな空港です。しかし、多くの国が接するヨーロッパにあるだけに、小型旅客機による大都市へのシャトル便を持つ国際空港でもあります。
ただし、市街地に近いと言うこともあり年間飛行回数は11万1000回に制限されているほか、地上に響く騒音を出来るだけ抑えようと、「スティープ・アプローチ」と呼ばれる一般の着陸進入角度(3度)より急な5.5度で進入する方式も導入されています。
その騒音対策の一環として行われているのが、「土日の半分休業」です。土曜日の運用時間は平日と同じ午前4時45分オープンではあるものの、閉まるのは13時です。さらに日曜日は午前10時半に開き、平日と同じ午後10時に運用は終わります。
なお、空港側は土曜日の運用時間の制限について18時半まで延長を求めていましたが、2024年8月に英国政府により却下されています。
その一方、英国政府はこの決定とともに、ロンドン・シティ空港が求めた年間旅客数上限の650万人から900万人への2031年までの引き上げは承認していますので、騒音と活用のバランスを取りながら空港を運用していることが伺えます。
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