電車の足回りから「妙な光が出てる…!」 特殊能力をもった“フツーの電車”増加中 その正体とは?
走ってくる電車の前照灯でも、車窓でもない「足回り」から光線を放っている車両が出現しています。照らしているのには、確固たる理由がありました。
実は「線路のお医者さん」
ロゴは虫眼鏡のイラストの中に電車と駅、線路、架線、信号を描いており、電車が通信している様子も表現しています。円の外周部には「東武鉄道検測列車」を意味する英語の「TOBU RAILWAY Monitoring Train」と記され、「みまモニ」と名付けられた愛称も記載されています。

この車両は、線路や架線などの状態を確かめることができることによる「見守り」と、線路や架線などを検測する「モニタリング装置」を組み合わせ、「みまモニ」と命名されました。営業車両に検測機能を組み込み、通常の運転中に線路や架線の状態を確かめて伝えることにより、鉄道設備の検査業務を効率化できるのが持ち味です。
いわば、“線路のお医者さん”である東海道・山陽新幹線の検測専用車「ドクターイエロー」のような機能を、中間車1両に詰め込んでいるというわけです。
側面にロゴを記した3両目の車端部が機器スペースになっており、足回りから出ている白い光と、赤色のレーザーが線路の状態を確認しています。また、同じ車両の屋根には8台のカメラを備えており、架線の状態をチェックしています。
80000系のうち「みまモニ」を設けるのは第4、5編成の2編成だけ。他の編成の新造3両目には機器スペースがなく、窓を取り付けた乗客用の空間となっているため1両分の定員は2人多い144人です。
車内に入ると、機器スペースの壁面には通風口が付いており、一見すると大型エアコン装置のように見えました。車両諸元によると、「みまモニ」が付いている車両の空車重量は検測装置搭載時に30t、非搭載時に27.8t。非搭載時でも、「みまモニ」を設けていない新造3両目より1.5t重くなっています。
821系も屋根上に架線を照らすライトが付いてる編成があるけど、あれは検測機器は積んでないのかな?