「ジャンボ機8機持ち」の“国内唯一の貨物専用航空”がANAグループへ…「国内最大のコンビネーションキャリア」の戦略
ついにこの日が…。
輸送重量で世界14位に
ANAホールディングスは2025年8月4日、関係当局の認可を経て、同年8月1日付でNCA(日本貨物航空)を完全子会社化したと発表しました。日本郵船からの株式交換により実現したもので、これによりANAグループは旅客便と貨物便の双方を運航する国内最大のコンビネーションキャリアとなるといいます。

ANAグループが保有する貨物専用機8機(ボーイング767F、777F)に、NCAが運航する「ジャンボ機」の貨物型、ボーイング747-8Fが8機が加わることで、ANAグループは輸送重量で世界14位のエアライングループへと成長するとのことです。
今回の統合により、ANAグループの広範な国際線ネットワークに、NCAが強みとする日本と欧米を結ぶ大型貨物便ネットワークが加わります。日本とアジア、欧米間をつなぐ輸送力が大幅に強化され、NCAが持つ特殊貨物や大量輸送のノウハウも融合。顧客のサプライチェーン最適化を後押しし、あらゆる貨物輸送ニーズに対応できる高品質で競争力のあるサービスを提供するとしています。
なおANAホールディングスは2023年3月、NCAの株式すべてを日本郵船から取得する基本合意を締結しました。しかしその後、中国市場監督管理総局の審査に時間を要したことで、子会社化の実施予定日を8度延期していました。今回の子会社化は同局により、条件付きで認可を受けたことを受けてのものと見られます。
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