JR東日本、「JRとまと」を首都圏で本格展開 売るだけでないその目的とは? 1000kcal越え特大バーガーも
首都圏展開、トマトを売るだけが目的ではない?
JR東日本グループが自ら農産物の生産にまで携わる背景には、何があるのでしょうか。JR東日本 地域活性化部門の笹川俊成課長は、地域に優良な農産物がありながら、生産者や生産量の減少という問題を抱えている地域の現状に接し、同じ思いをもつ農業者と連携するため、JRとまとランドいわきファームを設立したといいます。
特にそれが設立された福島県いわき市は、東日本大震災による原発事故で農産物の風評被害を大きく受けた地域。JRとまとランドいわきファームの元木 寛社長は、「鉄道会社と組むことは、農業復興に意義深い先進的な取り組みです」と話し、今回、首都圏で本格的に展開することの目的として「いわきの人々とつくった農産品を首都圏に発信し、その商品の裏にあるストーリーをしっかり伝えることで、いわきに足を運んでもらうこと」も挙げました。
「JRとまと」は、年600トンの生産を予定。JRとまとランドいわきファームでは農産加工品の生産、販売のほか、トマト狩りやトマトジュースしぼり体験なども実施しており、JR東日本が販売する旅行商品「旅市」には、これらの体験を組み込んだツアーも発売されています。
また、観光列車などでの「JRとまと」提供について、現時点での予定はないとのこと。ただ笹川課長によると、「地域の交流人口を拡大するうえで、鉄道事業と何らかのコラボレーションを行うことはぜひ検討したい」とのこと。今後、車内でもその味を楽しめるようになるかもしれません。
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