ホンダが「東京進出の地」へ帰ってきます! “新本社”移転先がついに決定 「青山のビル」はどうなる?
ホンダが本社機能を東京・八重洲地区の再開発オフィスビルへ、2029年中にも移転します。既存の「青山ビル」はどうなるのでしょうか。
実は「東京進出」の拠点だった八重洲 約55年ぶりのカムバックへ!
2025年8月29日、ホンダは本社移転に関する新たな情報を発表しました。本社機能は東京・八重洲地区の再開発オフィスビルへ、2029年中にも移転する予定です。

ホンダの本社移転先は、東京都中央区の八重洲地区で進められている再開発事業の一環で建設予定の高層ビルとなります。この建物は地上43階(地下3階)、高さ227mの大規模オフィスビルとして計画されており、竣工は2029年1月ごろの見通し。ホンダ本社のほか、複数の事業所や店舗も入居する予定です。
ホンダは2023年9月、施設の老朽化などを理由に本社であった「青山ビル」(東京都港区、1985年竣工)からの移転計画を発表し、2025年5月に同施設での業務を終了しました。現在は、本社機能を同区虎ノ門の「T-2Project」と、埼玉県和光市の「Honda和光ビル」へと暫定的に移転しています。
移転先の決定理由について、ホンダは1フロア当たりの面積を重視したとしています。仮移転先である虎ノ門のオフィスでは、1つのフロア内で業務を行っていることから、アイデアの提案が活発化しているとのこと。
そこで「Hondaのイノベーションを生み出す源泉は、個人が役割を超えて徹底的にお互いの意見をぶつけ合い、成果を出す『ワイガヤ』というコミュニケーション文化」であるとしたうえで、フロア当たりの面積が青山ビルの約6.8倍、虎ノ門の約1.8倍である、八重洲の再開発ビルが選ばれました。
また、この再開発ビルの建設予定地内には、かつてホンダが本社機能を置いていた「ホンダ八重洲ビル」が位置していました。このビルは創業地である静岡県浜松市から、東京への初の本社移転先として1960年に建設され、1974年までホンダ本社として使用されました。
この八重洲の元本社ビルは2023年、今回の再開発計画に伴って取り壊しとなりました。それから6年後の2029年、ホンダは東京進出を果たした地へ約55年ぶりにカムバックする見込みです。
また今回、青山ビルの権利の一部を三井不動産レジデンシャルへと譲渡することも発表されました。今後は同社とホンダが共同で施設を建て替えるとともに、完成後は一部フロアをホンダが使用する予定です。
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