大阪‐東京の夜移動に「サンライズ」サイコーだった! 東京行きだけが可能な“夜行バス代わり”の乗車テク
上り寝台特急「サンライズ瀬戸・出雲」は、下りは停車しない三ノ宮駅や大阪駅に停車するため、阪神圏→首都圏の夜行利用も可能です。実際に利用しました。
「シングルデラックス」で味わう至福の夜行体験
というわけで、関西圏から「サンライズ瀬戸・出雲」がどの程度利用されているのか、実際に乗ってみました。7月の土曜、深夜0時を過ぎているにもかかわらず、大阪駅11番線には70人以上の乗客が待っていました。家族連れも多く、目を輝かせた子どもも多くいました。

これまでに大阪駅から乗車した際は10~20人程度だったので、あまりの盛況に驚かされました。ちなみに臨時の上り「サンライズ出雲92号」は大阪22時29分発(東京6時23分着)ですが、0時台でこの盛況なら、多客期に大阪発で設定しても満席になりそうです(車両の老朽化による故障の懸念もあるので難しいでしょうが)。
さて今回は、「シングルデラックス」を利用します。「シングル」より6280円も高い最高級設備ですが、翌朝の早朝から仕事があったため、迷わずA寝台を選びました。大抵は満席で選べませんが、e5489をこまめにチェックしていると、直前にキャンセルが出ることがたまにあります。
A寝台の利点は、「身だしなみが車内で整えやすい」ことです。車内検札時に車掌から渡されるアメニティセットには、シャワーカード、タオル、歯ブラシ、歯磨き粉、ひげ剃り、シェービングフォームが含まれており、どれも重宝します。個室内には洗面台と使い捨てコップもあるため、寝る前に歯を磨いたり、ひげを剃ったりできるのです。これは大阪-東京で競合する他の交通機関では不可能でしょう。
また、乗車が大阪からだと、車内ラウンジでシャワーカードを買うのはほぼ不可能です。しかしA寝台ならカードが付いてくるため、途中駅から乗ってもシャワーを利用できるわけです。金額は決して安くありませんが、シャワーを浴びて、ヒゲを剃り、歯を磨いた上に、備え付けの浴衣に着替える時間は、とても贅沢なものです。
また、「シングルデラックス」の利点として「机が広くてノートパソコンでも作業可能」なことも挙げられます。さらに寝台車として「寝心地が良い」ことも大切です。寝台幅はB寝台より15cm広い85cm。掛け布団は羽毛布団で心地良いことは、乗り比べると差を感じる部分です。
寝ながら湾曲した側窓越しに流れる星空を眺めたり、個室内の電気を消して夜の街並みを眺める時間は、「サンライズ」ならではの魅力で、それを楽しむ乗客が多いからこその、高い乗車率なのでしょう。
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