あわや没収!「モバイルバッテリー機内持ち込み」世界で規制強化 “充電できない”危機も 知っておくべき“お作法”
モバイルバッテリーの発火による航空機事故のリスクを受けて、世界各国の航空会社や航空当局がモバイルバッテリーの機内持ち込みや使用に関する規制を強化。ただ、国や航空会社ごとに“お作法”があり、注意が必要です。
世界一厳しい!? 規制に乗り出すエアライン
もっとも厳しいと思われる規制に乗り出すのが、エミレーツ航空です。同社では2025年10月1日より、機内持ち込みできるモバイルバッテリーを100Wh以下のもの1台に限定するほか、機内での充電、利用も禁止されます。

モバイルバッテリーの機内持ち込みに対しての規制はこのようにさまざまですが、実際にはウェブサイトでの情報の記載が曖昧な航空会社も一部あります。また同じ航空会社を使った往復旅程でも、日本から海外の往路では大丈夫だったモバイルバッテリーの持ち込みが、帰路は出発地となる国の規制により不可とされる可能性もゼロではありません。
没収などのトラブルを防ぐために守るべき共通の”お約束”は、「100~160Whのモバイルバッテリーの持ち込みは2台以下とすること」「端子をテープで絶縁した上でジップロックなどへ個別に入れ、チェックインカウンターで確認を求めること」で、もし不安な場合は出発日より前に各航空会社に個別に問い合わせる必要がありそうです。
さらに中国国内線のように、国内規格「3C認証」を受けたモバイルバッテリーのみ、機内への持ち込みを許可しているケースもあります。この場合は「Anker」など有力中国メーカーのものを用意するのが最善でしょう。
なお、機内でのスマホへの充電が不可とされた場合、たとえ渡航先でローミングできるSIMを用意していたとしても、バッテリー切れでスマホが使えずに到着空港で右も左もわからないという状況に陥る可能性があります。
そうした事態を避けるためには、やはり出発地の空港の電源でスマホをフル充電とした上で、チェックイン時に機内でのモバイルバッテリーからの充電の可、不可ついてしっかり確認し、充電が不可であれば、スマホのバッテリーの残量に留意しつつ使うべきでしょう。
Writer: 植村祐介(ライター&プランナー)
1966年、福岡県生まれ。自動車専門誌編集部勤務を経て独立。クルマ、PC、マリン&ウインタースポーツ、国内外の旅行など多彩な趣味を通し積み重ねた経験と人脈、知的探究心がセールスポイント。カーライフ系、ニュース&エンタメ系、インタビュー記事執筆のほか、主にIT&通信分野でのB2Bウェブサイトの企画立案、制作、原稿執筆なども手がける。
コメント