あわや没収!「モバイルバッテリー機内持ち込み」世界で規制強化 “充電できない”危機も 知っておくべき“お作法”
モバイルバッテリーの発火による航空機事故のリスクを受けて、世界各国の航空会社や航空当局がモバイルバッテリーの機内持ち込みや使用に関する規制を強化。ただ、国や航空会社ごとに“お作法”があり、注意が必要です。
世界各国で異なる規制内容!
世界の主な航空会社がウェブサイトで公開する情報をもとに、モバイルバッテリーの取り扱いを見ていきましょう。

まず基本的にすべての航空会社で共通しているのは、「預け入れ荷物に入れずに機内持ち込みすること」「持ち込んだモバイルバッテリーは座席上の収納棚に収納しないこと」です。また機内持ち込み可能なモバイルバッテリーの出力は「160Whが上限で、100~160Whは2個まで」としているところがほとんどです。
こうした共通のルールに加え、各航空会社、各国の航空当局による個別の規制が行われています。その主な相違点は、機内でのモバイルバッテリーの「充電と使用」にあります。
日本の航空会社は、先に述べたように、目に届くところであれば、モバイルバッテリーの充電も、モバイルバッテリーを使用した携帯機器の充電も、ともに認められています。またアメリカの航空会社はFAA(連邦航空局)、TSA(運輸保安局)が定めるルールにより規制されますが、こちらも日本同様に機内での利用は可能です。
しかしヨーロッパの航空会社に目を移すと、ルフトハンザ航空は、モバイルバッテリーは絶縁したうえで輸送許可が必要で、機内での充電は禁止としています。
ブリティッシュエアウェイズは、100~160Whのモバイルバッテリーについて、申告は不要ながら、端子をテープで絶縁することを求めています。エールフランスは、持ち込みについて事前許可が必要としています。ただしこの両社は、機内での使用について、ウェブサイトに記載がありません。
アジアはもっと厳格!
一方、アジアの航空会社は、これよりも厳しい規制となっているのが一般的です。
先に挙げた事故の当事国となった韓国では、100~160Whのモバイルバッテリーについては、端子部分をテープで覆う、個別にジップロックなど密閉できる袋に入れるなどしてショートを防いだうえで、チェックインカウンターで確認を求め、交付される「承認済みシール」の貼付をしなければ、機内持ち込みできません。また機内ではモバイルバッテリーへの充電も禁止されます。
タイ航空、シンガポール航空、エアアジアも、韓国の航空会社と同等の規制を行い、かつ機内での充電だけでなく、利用も禁止するとしています。
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