未来の自衛隊装備「レールガン」メチャ離れた船への射撃に成功!「撃つ瞬間」も画像で公開

防衛装備庁は2025年9月10日、開発中の新装備「レールガン」の新たな洋上射撃の画像を公式Xなどで公開しました。

研究成果は「防衛装備庁技術シンポジウム2025」で報告予定

 防衛装備庁は2025年9月10日、開発中の新装備「レールガン」の新たな洋上射撃の画像を公式Xなどで公開しました。

Large 20250911 01

拡大画像

レールガンの射撃試験に用いられた海上自衛隊の試験艦「あすか」(画像:防衛装備庁)。

 画像は今年6月から7月上旬にかけて行われた試験時に撮影されたもので、標的船に向けて試験艦「あすか」に搭載したレールガンを射撃したとのこと。この際、長射程射撃などに成功したといいます。

 防衛装備庁はレールガンを、戦闘様相を一変させる可能性を持つ「ゲーム・チェンジャー」として位置付けています。電気エネルギーで弾丸を放つため、火薬を使う従来の砲よりも弾丸の初速を大幅に向上させることが可能。弾丸が小さく、探知されにくい利点もあります。発射薬を使わないため、運用面での安全性も向上します。

 レールガンは、音速の5倍(マッハ5)以上の速度で推進する「極超音速誘導弾」などに対する防空や、艦艇や地上目標に対して回避が困難な打撃手段として使われる見通しです。まずは小口径のレールガンでデータを取得した後、中口径レールガンの開発が想定されています。

 ただ砲身レールが摩耗で損傷したり、損傷によって弾丸初速が低下する課題もこれまでに明らかになっていたため、新たな放電方式や砲身レール素材を採用するなど、課題の克服に向けた取り組みが続けられてきました。

 今回実施した射撃試験の詳細は、2025年11月11日と12日の2日間にわたって開催予定の「防衛装備庁技術シンポジウム2025」で報告するとしています。

【写真】これが未来の大砲「レールガン」射撃の瞬間です 標的船の外観も

最新記事

コメント