NEXCOのライバル道路!? 「札幌の圏央道」全通まで残り1区間 無料の高スペック道で“札幌完全スルー”に?
「札幌の圏央道」とも呼べる国道337号「道央圏連絡道路」の建設が進捗しています。高速道路どうしをつなぐ全線無料の道路、できるとどうなるのでしょうか。
NEXCOがお客を取られるのは必至?
道央圏連絡道路は、混雑する札幌市街地を避けて道東道、道央道(旭川方面)など札幌から放射状に延びる道路を相互にショートカットするだけでなく、苫小牧港、新千歳空港、石狩・小樽港を連絡することから物流面でも新たな幹線になり得ます。

そうすると、札幌圏の有料高速道路の通行台数が減り、NEXCO東日本は料金収入の減少につながるというわけです。
道央圏連絡道路は実際には、高速道路のような立体区間もあれば、そうでない区間もあり、規格の異なる道路をつなぎ合わせて構成されています。先ごろ開通した中樹林道路も平面交差がいくつかある“ちょっといいバイパス”くらいなものでしょう。
また、道央圏連絡道路の北側は、札樽道の銭函IC(小樽市)に接続しているものの、南側の千歳方面は道央道までつながっていません。新千歳空港や苫小牧港へ向かうには便利ですが、道北・道東と道南を行き来する場合は、道央道経由のほうが早いかもしれません。
ただ、このような税金で整備された無料の高規格道路が、将来的に有料の高速道路を脅かすと考えられている区間は他にも道内にあります。
現在、JR函館本線「山線」(長万部―小樽)沿いに延伸工事が進む「後志(しりべし)道」の大部分は無料区間であるため、全通した場合は、道央道の海側をゆく有料区間(JR室蘭本線沿い)の交通量が減る想定とのこと。
有料の高速道路と無料の高規格道で、役割は棲み分けられそうなものの、料金収入で維持管理を行っているNEXCO東日本との不均衡が生じつつあるようです。
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