老朽化著しい「自衛隊のLCAC」後継にイギリス企業が名乗り!「米国製は規制ばかり、日英連携の方がイイよ!」メリットは?
大分空港のホバークラフトを開発・製造したイギリス企業が、海上自衛隊向けの新たな上陸用舟艇を提案中です。このたび空母「プリンス・オブ・ウェールズ」で開催されたイベントにブースを出展していたのでハナシを聞きました。
米国製LCACの後継にイギリス製の「ワイバーンJ」はいかが?
東京港・東京国際クルーズターミナルに寄港したイギリス空母「プリンス・オブ・ウェールズ」の格納庫で2025年9月1日、同国防衛産業の技術や取り組みを披露する「Defense & Security Industry Day (防衛・安全保障産業デー、DSID)」が開催されました。

現在、日本とイギリスは次期ステルス戦闘機の共同開発計画「GCAP(グローバル戦闘航空プログラム)」など、さまざまな分野で協力を進めています。そうしたなか、両国の防衛関係者どうしのさらなる関係強化が求められており、そのような関係性のなかでDSIDは開催されました。
そこで、筆者(深水千翔:海事ライター)は、ホバークラフトの開発・製造を行うグリフォン・マリン(旧グリフォン・ホバーワーク)のブースを取材しました。
同社は大分市街と大分空港を結ぶホバークラフトを製造した企業であり、軍用のホバークラフトも4人乗りの小型艇から最大180人まで乗れる大型艇まで様々な大きさのものを生み出しています。
そんな同社のブースでは、日本向けの輸送用ホバークラフト「ワイバーンJ(Wyvern-J)」の紹介を行っていました。
グリフォンの担当者は「海上自衛隊のLCACが近く耐用年数を迎える。その後継を探しているということで、我が社が提案したのが『ワイバーンJ』である」と話します。
海自は現在、海から陸へ直接乗り上げることが可能な装備として、LCACの名前で知られるエアクッション艇1号型を6隻、保有しています。同艇は、おおすみ型輸送艦に2隻収容することができ、砂浜のような海岸があれば、沖合から直接、戦車を含む車両や器材、人員などの揚陸を迅速に行えます。
こうした水陸両用性を活かして、東日本大震災や能登半島地震では陸路が寸断され、港湾施設も大きな被害を受けたなか、救援物資の輸送などで活躍しました。
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