老朽化著しい「自衛隊のLCAC」後継にイギリス企業が名乗り!「米国製は規制ばかり、日英連携の方がイイよ!」メリットは?

大分空港のホバークラフトを開発・製造したイギリス企業が、海上自衛隊向けの新たな上陸用舟艇を提案中です。このたび空母「プリンス・オブ・ウェールズ」で開催されたイベントにブースを出展していたのでハナシを聞きました。

海上自衛隊の要求に応じた改修もOK!

 一方でLCACは導入から20年以上が経っており、リプレースを検討する時期に差し掛かっています。LCACの後継については米テキストロン・システムズのシップ・ツー・ショア・コネクター(SSC)もありますが、グリフォンはこれを機会に自衛隊へイギリス製ホバークラフトの導入を実現しようと、積極的にアピールを行っています。

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空母「プリンス・オブ・ウェールズ」の艦内で開催された防衛・安全保障産業デー(DSID)のグリフォン・マリンブース(深水千翔撮影)。

「アメリカ製であれば、先に導入し運用ノウハウにも長けたアメリカ軍のオペレーションを真似ることができるだろう。しかし、ITAR(国際武器取引規制)によって米国製武器には情報規制がかかっており、日本側に整備の知見が貯まらない。さらにアメリカ軍は不具合を見つけたらエンジンやシステムなどを次々と改良していくため、自衛隊と同じモデルにならないという課題があった」(関係者)

 これに対し、ワイバーンJは全ての機器がITARの規制を受けない製品で構成されています。最大搭載重量は52.5tを確保。速力も50ノット(約93km/h)を発揮可能です。同社によると構成部品の60%以上が入手容易な汎用品で、これにより部品供給が迅速かつ円滑に行え、海上自衛隊の要求に応じてアップグレードも可能とメリットを強調していました。

「もちろん無線機など日本仕様にカスタマイズすることを提案している。有事の時に国産品で対応できるように、大部分のものを国内で生産できるようにしていく。そういった意味で『J』ということになる」とグリフォンの担当者は話していました。

【写真】これが海自向けの新型エアクッション艇「ワイバーンJ」です

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