京王線-中央線エリアつなぐ「新・南北ルート」延伸工事へ あと2年で完成めざす “反対渦巻く区間”の一歩手前まで

東京都府中市は2025年9月、市内の都市計画道路「3・4・16号線」の二期区間について、6月に実施した工事説明会の概要などを公表しました。今年度から工事着手となります。

南北道路の空白地帯で甲州街道-東八道路が直結へ

 東京都府中市は2025年9月、市内の都市計画道路「3・4・16号線」の二期区間について、6月に実施した工事説明会の概要などを公表しました。今年度から工事着手となります。

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東八道路。右が都立武蔵野公園。府中東小金井線はこの交差点の一つ東側に接続する(画像:PIXTA)。

 同路線は甲州街道(国道20号)から東八道路を経て、五日市街道までを南北に結ぶ「府中東小金井線」の未整備区間にあたります。府中市内の甲州街道から人見街道までは、西武多摩川線の西側に並行する「あんず通り」として開通済みで、その先、東八道路までの411mが今回の対象区間です。

 幅員は約16m、2車線の車道の両側に植栽と歩道が整備される見込みです。2027年度完了が予定されています。

 この周辺は、多磨霊園や都立野川公園、調布飛行場といったスポットがあり、甲州街道と東八道路を直接結ぶ南北道路の“空白地帯”となっています。狭隘な箇所もある人見街道の代替ルートにもなりそうです。

 一方、東八道路より北の小金井市内では、この道路に対して強い反対運動が起こっています。

 東八道路の北側は、野川の「はけ」と呼ばれる自然豊かなエリアを横断し、都立武蔵野公園と崖上の住宅街を貫く計画です。小金井市の白井 亨市長は、この区間の建設反対を公約に当選しましたが、2025年3月に方針を一転、建設を容認しました。

 しかし今も反対は強く、小金井市議会は東京都が新たに策定している優先整備区間へ指定しないよう決議するなどしています。府中市内の工事が進むことで、その懸案の区間の一歩手前まで、道路が延伸する形となります。

 東京都は野川を横断する区間に対し、橋梁案を示しています。

【どんな道路?】これが「府中東小金井線」です!(地図/写真)

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コメント

2件のコメント

  1. 今更、道路を増設する必要もないでしょう。企業への利益供与でしょうか。

    防災面から考えても、防災は市単位で行うものでは無くもっと広域の地域単位で行うものですから、市単位で防災道路云々いうべきでなないです。

    これからの人口減少や自然は一度破壊したら戻すのはその数十倍から数百倍のコストがかかることから考えても、これらの道路の施工開始は愚策都しか言えません。

    • 道路建設の是非は置いておいて、防災は市単位で行うものではないというのは事実誤認

      災害対策基本法は基礎自治体に主要な役割を与えており、災害救助法も法廷受託事務として基礎自治体に丸投げしてるのが現状

      それとは別に、東京のような都市部において市民全員の食糧や避難所が提供できるはずがないので、自宅への備蓄や地震保険の加入等はもはや住民自らの責務

      物流の早期復旧や消防警察の活用のために最低限の道路整備は必要であり、それは基礎自治体や東京都、国土交通省のそれぞれの責任であるのでは。