空自「秘密のベールに包まれた超ベテラン機」とは? 珍しく公式Xが紹介! 最後に残る「戦後初の国産旅客機」派生型!
航空自衛隊の航空戦術教導団は、秘密のベールに包まれた電波情報収集機を公式Xで紹介しました。
秘密のベールに包まれた「電波情報収集機」公式Xで紹介
航空自衛隊の航空戦術教導団は2025年10月6日、電子測定隊で運用されている「YS-11EB」電波情報収集機を公式Xで紹介しました。

YS-11は戦後、日本の航空業界が独力で開発・量産した唯一の旅客機です。既に民間や海上保安庁、海上自衛隊からは引退しており、運用しているのは航空自衛隊のみとなっています。
YS-11EBは、平時から周辺国の電波情報を傍受・収集する「シギント」と呼ばれる任務にあたっています。機体にはコブのようなアンテナフェアリング(覆い)が複数あり、異様な外観です。過去には中国軍の戦闘機に異常接近されたこともあります。
航空自衛隊が運用する機体の中でも特に秘匿性が高く、公式WEBサイトにも記載されていないほか、航空祭で展示されることもありません。まさに「秘密のベールに包まれた機体」と言えますが、今回珍しく航空自衛隊の公式Xで紹介されました。
YS-11EBは最後まで残ったYS-11あるものの、オリジナルのロールスロイス製ターボプロップエンジン「ダートMk.542」を、より高出力のT64-IHI-10Jに換装し、プロペラも3翔とした通称「スーパーYS」と呼ばれる機体に進化しています。性能やエンジン音などはオリジナルと大きく異なります。
なお、YS-11EBの後継機として、2020年から国産のC-2輸送機の派生型であるRC-2電波情報収集機の配備が始まっています。今後もRC-2は順次配備され、YS-11EBを代替する見込みですが、もうしばらく、YS-11EBは現役にとどまりそうです。
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