ロシア戦車も撃破した“戦闘車両”ウクライナ「自国でシミュレーター作りました」その切実な理由とは?
ウクライナ国防省の公式メディアである「アーミーインフォーム」は2025年10月5日、国内向けに開発されたM2「ブラッドレー」歩兵戦闘車のシミュレーターを紹介しました。
いままでかなり大変だった?
ウクライナ国防省の公式メディア「アーミーインフォーム」は2025年10月5日、国内向けに開発されたM2「ブラッドレー」歩兵戦闘車のシミュレーターを紹介しました。

同シミュレーターはウクライナ軍の兵士向けに作られたものです。これまでウクライナ軍は訓練環境が十分でなかったため、他の欧州諸国の施設で訓練を受けることが多くありました。実車を用いた初期訓練も試みられましたが、ミスによる損害が生じることがあり、もともと限られていた訓練時間がさらに失われる結果になったといいます。
厳密な数は判明していませんが、同車両はこれまでに約200両が米国から供与されたとされます。撃破や鹵獲により消耗した車両もありますが、依然として多くが実戦で運用されており、操縦する兵士は常に必要となっています。
そこで、ウクライナ国内の企業に依頼して開発されたのが今回紹介されたシミュレーターです。本シミュレーターにより兵士の訓練時間を短縮できるほか、実車の稼働による摩耗を抑え、戦闘車両のエンジン寿命を大幅に延ばすといった利点もあります。
なお、本シミュレーターは操縦手(運転手)向けで、車内での作業環境をできるだけ詳細に再現しています。今後は射手やオペレーター向けのシミュレーター開発も検討する予定だと報じられています。
ブラッドレーはウクライナ軍で幅広い任務に使用されており、状況によっては対戦車戦闘も可能です。搭載された25mm機関砲やTOW対戦車ミサイルにより、T-90やT-72などのロシア戦車を撃破した実績もあります。
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