防御力ダメダメ戦車がまさかの無双! スグ使えることに特化した「コンパクト戦車」英国で生まれたワケ

戦車ほど防御力も火力も強くないけれども、装甲車や歩兵にとっては厄介な存在なのが、軽戦車です。では軽戦車のメリットは何かというと即応性の高さです。それが最大限発揮されたのがフォークランド紛争でした。

45年前の離島奪還作戦で無双!

「スコーピオン」に期待された役割は、戦略的即応性でした。母国であるイギリスは、2度の世界大戦を経て多くの植民地を失いましたが、それでも世界各地に重要な権益や領土を維持していました。

Large 20251013 01

拡大画像

「スコーピオン」軽戦車。乗員は操縦手、砲手、車長(兼装填手)の3名(柘植優介撮影)。

 そうした海外領土で何かあった際に即応可能なAFVの役割を「スコーピオン」に期待したのです。そのため、最初からC-130輸送機などで空輸できるサイズと重量で設計されたのです。

 この戦略的即応性が存分に発揮されたのが、1982年4月に勃発したフォークランド紛争でした。この戦争で注目を集めたのは、アルゼンチン空軍が使用してイギリス艦隊に大損害を与えた空対艦ミサイル「エグゾセ」や、イギリス軍が投入した垂直離着陸が可能な戦闘機「ハリヤー」などで、新兵器が活躍した海の空の戦いに目が行きがちです。しかし、紛争を決着させたのは地上戦でした。

 5月中旬、イギリス軍は東フォークランド島のサン・カルロスに上陸を開始します。そして、この上陸部隊の一員として投入されたブルース・アンド・ロイヤルズ王立近衛騎兵連隊のB中隊が、「スコーピオン」軽戦車4両と、同じ車体ながら30mm機関砲を搭載した「シミター」偵察戦闘車の4両を装備していました。これら8両が、同紛争に投入された唯一のAFVとなりました。

 さすがに敵軍が占領する孤島への空輸は不可能でしたが、貧弱な港湾施設でも揚陸できる「スコーピオン」は、海兵隊およびパラシュート連隊と行動を開始。5月28日からのグースグリーンの戦いでは、榴弾を使ってアルゼンチン軍陣地を制圧し、友軍歩兵の占領を支援しました。また6月11日からの山岳拠点攻撃では、「スコーピオン」が照明弾を撃ち上げてイギリス軍の夜襲を成功に導いています。

【写真】凄いゴテゴテ感! 増加装甲モリモリな「シミター」戦闘車です

最新記事

コメント

2件のコメント

  1. 日本の陸自の60式106㍉自走無反動砲は、8トンという軽量で、強力な106㍉無反動砲を2門搭載していました。

    キャタピラ式のため、ジープ搭載の無反動砲よりも機動力は高く、小銃弾や迫撃砲弾の破片などには耐えられる装甲もありました。

    ちなみに、2門の無反動は射撃時にはせり上がる構造になっており、砲を下げた姿勢では、ジープ搭載無反動砲よりも低くなりました。

  2. 今なら自爆ドローンに速やかに排除されますね

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス