高速SAの小型・大型兼用マス「やめました」 駐車マス不足の主対策をなぜ? 「区画は明確に分けたほうが」
高速道路で深刻化している駐車マス不足を解消するため、小型車・大型車の「兼用マス」が増えています。しかし、これを改めて小型専用・大型専用を明確に分ける方針に戻したところも出てきました。
2度目の駐車マス拡充で「兼用マス」やめました
NEXCO西日本が2025年10月10日、山陽道の宮島SA上り線で実施していた駐車マス拡充工事を完了しました。これにより、大型車用が55マス、小型車用が74マス、トレーラー用が2マス増えました。

一方、今回の改修で消えたのが、小型・大型の「兼用マス」です。大型車換算で50台ぶんがゼロになりました。
小型車2台ぶん(縦列)にも、大型車1台ぶんにもなる兼用マスは、夜間帯を中心とした大型車の駐車マス不足を解消するための主要な対策として、各地で設置が進んでいます。
NEXCO西日本中国支社によると、宮島SA上り線は2016年度に拡充が行われており、その際に兼用マスが設けられました。再拡充に合わせ、これを取りやめてしまったのは異例といえます。
「利用状況などを鑑みて、小型と大型の区画を明確に分けたほうが停めやすい」と判断したのだそう。採用するレイアウトは駐車マスの面積や現地条件によって異なるといいますが、今回は区画を分けたうえで駐車マスを拡充できたといいます。
兼用マスは大型車対応のため、小型車からすると広い幅が必要となります。また、小型車専用マスにない“マナー”が重要になる側面も。
というのも、小型車が縦列を避けて横並びで1台ずつ停めてしまうと、大型車が停められなくなるため、各社は「小型・大型の専用マスが空いていない場合に」「縦列で駐車してほしい」というスタンスで呼びかけを行っています。
しかし、すでに東名高速の一部などでは、小型車専用マスがゼロになり、小型車用がすべて兼用マスとなっているところもあるほど。上記のマナー問題もあるため、SNSなどを見る限り“歓迎”という人は少なく、「同一時間の併用をマナーに頼るのは無理があるような」といった声が見られます。
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