SNS時代にプロはどう映像を作るのか キヤノン/ニコン/パナソニック/Samsungの展示に見る「技術力」
映像・写真の機材展示などを行うイベント「CREATORS EDGE 2025」が東京都立産業貿易センターで開催されました。協賛した30社のなかから、新機材を展示したキヤノンとニコン、スマホアプリを紹介したパナソニック、外付けSSDを紹介したSamsungを見てみます。
イベント対象はプロ写真家ら
映像・写真の機材展示などを行うイベント「CREATORS EDGE 2025」が2025年10月9日、東京都立産業貿易センター(港区)で開催されました。イベントは、映像制作と広告写真の専門誌『ビデオサロン』『コマーシャル・フォト』が主催。30社が協賛しました。
キヤノンからはSNS時代を意識した「EOS C50」
キヤノンはEOS/PowerShot V SeriesからCINEMA EOS SYSTEMまで、幅広い映像制作機器を取りそろえていました。ここでは、7Kフルサイズセンサーを搭載し、コンパクトながらもプロフェッショナルな映像表現力、SNS時代に適応した革新的な機能を持ち合わせるデジタルシネマカメラ「EOS C50」を紹介します。

CINEMA EOSシステムの最新モデル「EOS C50」は、横型(16:9)と縦型(9:16)の映像を同時に記録できる新機能を搭載し、これによりYouTube向け動画と、InstagramやTikTok向けの縦動画を一度に撮影可能となり、クリエーターのワークフローが大幅に効率化されます。
また、CINEMA EOSシステムとして初の「オープンゲート記録」に対応し、センサー全面を生かした広い画角での撮影が可能です。撮影性能においては、7K/60pの内部RAW記録と、オーバーサンプリングによる高精細な4K映像出力に対応しており、15ストップを超えるダイナミックレンジと2段階ベースISOで豊かな階調表現を実現します。
デザイン面では、自由度の高い撮影スタイルを構築できる直線的でフラットなボディー形状を採用し、グリップ部にズームレバーや録画ボタンを配置するなど、片手でのスムーズな操作にも配慮。プロ仕様の拡張端子も充実しています。
「EOS C50」は11月下旬の発売予定です。
シネマ風撮影をコンパクトな機材で ニコン「ZR」
ニコンは映像制作市場に向けて、自社初となるZシネマシリーズの新機種「ZR」を出展しました。10月24日発売予定で、4インチの大型モニターと、アメリカのRED社の技術を取り入れた記録フォーマット、カラーサイエンスなどが特徴です。

「ZR」は、従来のZシリーズで重視されてきたスチルと動画のハイブリッド運用から一歩進み、映画制作を主眼に置いています。ボディー内記録が8~10ビット主流だったミラーレス機に対し、12ビットRAW記録を実現。大型シネマカメラで定番の高い映像耐性を、より軽量なボディーで提供するそうです。
背面モニターは従来の約3インチから4インチへと拡大され、画面が大きくスマートフォンのような見やすい仕様となっています。モニターの大型化により、ピント確認やメニュー操作の視認性が高まり、外部モニターを使わずとも撮影現場での判断が容易に。少人数撮影やドキュメンタリー、機動性を重視する現場で役立ちそうです。
操作系も見直し、ダイヤルの感触やボタン配置を動画運用を前提として最適化。左右どちらの手でも操作しやすく設計されており、「映像制作に最適化されたZ」という思想を打ち出しています。
SONYが無いですね。