京急の主力が1編成だけ「ナゾの改造」従来と何が違う? 「座席の向きが変わる電車だね」けど変えてない…?
京急電鉄の1000形電車が改造され、新タイプの「L/C座席」を備えた車両が登場しました。京急はすでに別の1000形で「L/C座席」を運用していますが、今回の新タイプは何が違うのでしょうか。
ほかにもある「変更点」
また、先頭車には乗務員室向きにセットされた座席があり、座りながら前面展望が可能です。
このほか、1000形は一部の座席にコンセントを備えた車両もありますが、1421編成は座席の下のほか、多目的スペースにも設置されています。ちなみに多目的スペースのコンセントは1421編成だけでなく、2024年に車体更新を受けた編成から順次設置されています。
1000形1890番台は中間車にトイレが設置されていますが、1421編成はトイレがありません。また、ロングシートの状態では1000形1890番台よりも座席が窓側に寄るようになっています。その分、客室の通路幅が広くなり、混雑時の使い勝手が良くなっているようです。
新たにL/C座席を備えた1421編成は2025年9月26日から営業運転に復帰しています。ただし、クロスシートの状態で営業運転を行った実績は、10月時点で見られません。
4両編成のため、快特や特急の増結をはじめ、他の4両編成と連結して急行として、さらに4両編成単独で普通としてなど、幅広く使用されています。
筆者(柴田東吾:鉄道趣味ライター)も、京急蒲田駅から羽田空港第1・第2ターミナル駅まで乗車してみました。車内は、空港の利用者と思しき人で混み合い、大きなスーツケースが目立っていました。
逗子・葉山~羽田空港第1・第2ターミナル間を急行として走るこの列車は、この1000形1890番台が使用される機会が数多くあります。そのためか、「座席の向きが変わる電車だね」と違いに気付いた利用者も見受けられました。
Writer: 柴田東吾(鉄道趣味ライター)
1974年東京都生まれ。大学の電気工学科を卒業後、信号機器メーカー、鉄道会社勤務等を経て、現在フリー。JR線の2度目の「乗りつぶし」に挑戦するも、九州南部を残して頓挫、飛行機の趣味は某ハイジャック事件からコクピットへの入室ができなくなり、挫折。現在は車両研究が主力で、技術・形態・運用・保守・転配・履歴等の研究を行う。鉄道雑誌への寄稿多数。資格は大型二種免許を取るも、一度もバスで路上を走った経験なし。





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