3線区はバス転換、8線区は上下分離など協議へ JR北海道が「維持困難線区」発表

2016年11月18日、JR北海道が「単独では維持が困難」と判断した13線区を発表しました。現在の総延長のおよそ半分にあたる1237kmが対象です。

宗谷本線、石北本線、釧網本線、富良野線も…

 次は、「鉄道を維持する仕組み」について、JR北海道が地元自治体などと協議をしたいとする線区。1列車あたりの平均乗客数は20~50人程度です。

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輸送密度が200人以上2000人未満であり、JR北海道が鉄道を維持する仕組みを地域と協議したいとする線区(画像出典:JR北海道)。

●鉄道を維持する仕組みを協議(輸送密度200人以上2000人未満、計925.7km)

・宗谷本線・名寄~稚内間183.2km、403人、618円

・根室本線・釧路~根室間135.4km、449人、517円

・根室本線・滝川~富良野間54.6km、488人、1010円

・室蘭本線・沼ノ端~岩見沢間67.0km、500人、965円

・釧網本線・東釧路~網走間(全線)166.2km、513人、561円

・日高本線・苫小牧~鵡川間30.5km、589人、803円 ※データは2014年度

・石北本線・新旭川~網走間(全線)234.0km、1141人、324円

・富良野線・旭川~富良野間(全線)54.8km、1477人、363円

 JR北海道によるとこの計8線区は、単独では老朽土木構造物の更新を含め「安全な鉄道サービス」を持続的に維持するための費用を確保できない線区です。これらの線区では、設備や駅、列車の削減、運賃の値上げ、上下分離方式などについて地域と協議したいとしています。

 鉄道の「上下分離方式」は、列車の運行主体(上)と、鉄道施設などの保有・管理主体(下)を分離する方式。今回の場合、沿線の自治体などが鉄道施設を所有して維持、管理を担い、列車の運行はJR北海道が引き続き担当するといった形などが検討されます。

●鉄道を維持する仕組みについてすでに協議中

・日高本線・鵡川~様似間116.0km、186人、1476円 ※データは2014年度

●夕張市が廃止に合意

・石勝線・新夕張~夕張間16.1km、118人、1188円

 高波と台風被害により不通が続いている日高本線の鵡川~様似間は、すでに「鉄道を維持する仕組み」について協議中。石勝線の新夕張~夕張間は、地元の夕張市が廃止に合意しています。

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コメント

6件のコメント

  1. 釧網本線と日高本線、釧路〜根室は要らない。タクシーの方が余程便利だ

  2. 釧網線の網走-斜里間と釧路-標茶間。富良野線は観光路線として残して欲しいなあ。

  3. 国鉄時代であれば、特定地交線に指定され、原則廃止対象とされた線区です、とコメントありますが、

    国鉄時代の第一次・第二次廃止対象には入っていなかったと思いますね

    釧網線・石北線・宗谷線などは、

    特定地方交通線は廃止の為の線と解釈してしまう書き方ですね。

  4. 事ここに至るまで、何の手当もして来なかった「沿線自治体や住民」に「廃止反対」を言う資格は無いと思います。

    (自治体側は、対策してこなかったとは言わないでしょうけれど)

    とは言え、いくら公共交通機関とは言え「JR北海道」に路線維持の全責任を負わせるのは無理な話で、かつての

    事故多発の原因の一端(主要因は別でしょうけれど)に経費削減(要は赤字減らし)があった事も間違いない事実

    です。

    乗客のいない路線を「一民間企業だけに維持」させるのは、どだい無理な話で、北海道全体の問題として「知恵と

    お金」を出さない限り、大幅な路線見直しは「必須」でしょう。

  5. ただでさえ沿線人口が少ない所に並行して高速道路を作ったらそりゃ赤字になりますよね。

    鉄道への支援をせずに高速道路を路線に並行して整備なんて間接的に鉄道は要らないと言っているようなもの…。

  6. せっかく鉄道あるのに高速作って廃止に追い込むって、何か無理やりテレビを国策で地デジ化したときの状況を思い出した。