実は超特殊!? 日本屈指のナゾ空港「富山空港」って? 並ぶ「日本唯一」「日本最長」
富山市の中心地からわずか7kmに位置する富山空港は、実は国内でも類を見ない特殊な環境の空港でもあります。どういったものなのでしょうか。
日本で唯一の川の中にある空港
富山市の中心地からわずか7kmに位置する富山空港。2012年11月に決まった愛称「富山きときと空港」と呼ばれることもあるこの施設は、実は国内でも類を見ない特殊な環境の空港でもあります。
富山空港は富山市を流れる神通川の河川敷に建設されています。日本で唯一、川の中にある空港なのです。そのため、滑走路の両側に堤防が設けられるという珍しい構造を持っています。
空港のターミナルビル堤防の外側に位置しているため、飛行機に搭乗・降機する際には、この長い堤防を越える必要があります。そのため、富山空港では異常に長いボーディングブリッジが設置されています。
ボーディングブリッジとは、空港ターミナルと飛行機をつなぐ屋根付き可動通路で、搭乗橋とも呼ばれます。通常、ボーディングブリッジの長さは長くても40m程度ですが、富山空港では堤防を越えるため、約50mの固定橋と約39mの可動橋を組み合わせ、合計約89mとなっています。そのため、「日本一長いボーディングブリッジ」ともされています。
では、なぜ河川敷に空港が建設されたのでしょうか。富山市では平野部が限られており、用地買収が容易ではなかったため、1960年の建設時には、国有地や公共用地がほとんどを占めていた川の河川敷を利用することになりました。また、河川に建設することから、洪水対策として堤防の建設も並行して実施され、公共事業の費用効率化も図られました。
現在でも富山空港は北陸の空の玄関口として機能するほか、豪雨時には敷地内や周辺の空き地・排水路が水を受け止める構造になっています。ちなみに、60年近い歴史の中で、滑走路自体が冠水したことはなく、建設時の調査や検証が非常に優れていたことがうかがえます。
しかし、課題もあります。河川の河川敷に位置するため、滑走路の延伸は極めて困難です。現在の滑走路は約2000mで、大型機の直行便や長距離路線の受け入れには限界があります。延伸する場合は橋や住宅地の移動、堤防の再整備なども必要となり、費用対効果の面で現実的ではありません。そのため、滑走路は2000mに対応可能な機材での運用が続けられており、離陸時には滑走路の端で方向転換する姿も見られます。
※一部修正しました(11月17日12:40)





1.富山空港滑走路の敷地は神通川河川敷ですが、中洲ではありません。
2.写真に「富山空港の滑走路をタキシングするANA機」とありますが、ANA機がいるあたりはエプロンであって、滑走路はANA機の後方です。
3.「富山市では平野部が限られており」とありますが、隣の石川県や長野県と比べ、富山平野は広く平坦な地形であり、「平野部が限られており」という記述は当たらないと考えます。
なじみ深い空港の記事なので楽しみに読み始めたのですが、いい加減な内容でガッカリしました。
もう少し質の高い記事をお願いします。