「速く走らせたい」なんて思えないスポーツカー!? それが“快感!” 乗ってわかった新型プレリュードの“人柄”
6代目となるホンダ「プレリュード」が発売されました。久々の復活はSNSなどで話題を呼びましたが、単なる懐かしさだけでなく、ホンダが新投入したメカニズムについても注目のポイントです。実際に乗ってチェックしてみました。
「ハイブリッドはまだ楽しくなれる!」新発見の「S+Shift」
6代目となるホンダ「プレリュード」が、2025年9月に発売となりました。久々の復活はSNSなどで話題を呼びましたが、単なる懐かしさだけでなく、ホンダが新投入したメカニズムについても注目のポイントです。そのフィーリングはどうなのか、実際に乗ってチェックしてみました。
プレリュードは発売後1か月で、当初予定の8倍となる2400台の受注を記録しました。まず「プレリュード」というビッグネームの復活自体が話題となっていますが、このクルマの最大の特徴は、新たなハイブリッド制御技術「Honda S+Shift」(以下、S+シフト)にあります。
S+シフトは、低中速での走行時は基本的にモーターで駆動し、高速域では燃費を重視してエンジン駆動となるハイブリッドシステムです。シフトセレクター近くに「S+」ボタンが配置されているのが特徴です。
このハイブリッドシステムは速さを求めたというより、“運転の気持ちよさ”と燃費・快適性能の高次元での両立を可能にしたシステムと言えます。「S+」モードをOFFにすれば、普通のハイブリッドカーのように、とても静かに走ることもできます。
しかしボタンを押して「S+」モードをONにすれば、有段ギアのエンジン車のような制御が始まります。エンジンサウンドが車内に聴こえてくるほか、手動でシフトチェンジをすれば、シフトショックも若干感じられます。何も知らない人を助手席に乗せれば、ハイブリッドカーであることに驚くかもしれません。「ハイブリッドって、まだこんなに楽しくなれるんだ!」という新たな発見をさせてくれました。
さらに、プレリュードは「S+」モードの他にも「スポーツ」「GT」「コンフォート」といったドライブモードを備えているほか、パワートレインやサスペンションなどの各項目を好みにセットできる「インディビジュアル」モードも選択できます。ギアは仮想8速となっていて、スポーツモードは積極的に高回転まで回しながら変速されていくフィーリングで、GTモードはエンジン的な主張が控えめ。コンフォートモードはさらに静かな走行ができます。
またパドルシフトも装備されていますが、クローズドコースでの試乗では、操作せずとも、思い通りの回転域をキープしながらシフトチェンジしてくれました。ギアチョイスと変速タイミングは「とても頭のいいAT」といった具合で、ドライバーの感覚をくみ取ってくれているような感覚を覚えました。




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