ロマンスカーVSE「最後まで残る編成」どうなる? 1編成は「展望車だけ保存」それ以外は全車解体が決定
小田急電鉄はロマンスカー「VSE」の50002編成について、車内向けの資料として動態保存を継続します。
50002編成は「動態保存を継続」
小田急電鉄は2025年11月17日、「白いロマンスカー」として親しまれた50000形「VSE」の展示を決定したと発表しました。今後、2編成あるうちの1編成(50001編成)は先頭の展望車を残して解体され、ロマンスカーミュージアムに展示される予定。同社は残る1編成(50002編成)については動態保存を継続し、活用方法を検討してく考えです。
2005年に就役した「VSE」は、それまでの“赤い”ロマンスカーとは異なり、シルキーホワイトを基調とした車体が沿線住民や利用客に大きなインパクトを与えました。ロマンスカーの伝統である前面展望に加え、シートサービスの復活、5度窓側に向けられた座席などが特徴です。4人用のセミコンパートメント形式のサルーン(3号車)やカフェカウンター(3・8号車)もあります。
ただ、車両の劣化や特殊な連接台車(車両と車両をつなぐ構造の台車)を採用したことで主要機器の更新が困難となり、2023年12月の最終運行をもって引退しました。
現在は2編成共に動態保存され、喜多見検車区(東京都世田谷区)に留置されています。50001編成は今後、大野総合車両所に回送され、12月6日・7日にお別れ見学会と撮影会が開催される予定です。
小田急電鉄は残る50002編成について「社内向けの資料として、当面は動態保存を継続していく予定です。50001編成で残せなかったサルーンやカフェカウンターについても残したいと考えています」(広報部)と話します。ただ、最終的にどのように活用するのかは決まっていないそうで、今後の動向が注目されます。
※一部修正しました(11月20日8:15)





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