古代文明の十字路で“出土した”戦闘機 いよいよ博物館で公開を開始 史上最長の政府封鎖の影響で大幅に遅れる

国立アメリカ空軍博物館は2025年11月21日、“発掘”されたMiG-25の特別展示を開始したと発表しました。

ギャラリーで展示されている映像公開

  国立アメリカ空軍博物館は2025年11月21日、“発掘”されたMiG-25の特別展示を開始したと発表しました。

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発掘されたMiG-25(画像:アメリカ空軍)

 同機は、2003年3月に始まったイラク戦争中、バグダッドから西へ約250kmに位置するアル・タカドゥム空軍基地付近で、同基地を制圧したアメリカ軍によって地中から発見されたものです。

 地中に埋められていた理由については、1991年の湾岸戦争で鉄筋コンクリート製の掩体壕(強化格納庫)に格納されていた戦闘機が次々と破壊されたことを受け、イラク軍が戦力温存のために隠したといわれています。発見時、主翼は既に失われていました。

 この機体はアメリカ軍に接収されたのち、2006年にアメリカ空軍国立博物館へ移送されました。

 当初、同機は2025年10月7日から6か月間の特別展示が予定されていました。しかし、9月30日午後11時59分(米東部標準時)をもって「戦争省(国防総省)」への予算が失効し、いわゆる「政府閉鎖」が発生。これに伴う空軍博物館の臨時閉館により、展示開始が遅れていました。

 この政府閉鎖は11月12日、ドナルド・トランプ大統領がつなぎ予算に署名したことでようやく解消。アメリカ空軍博物館は11月21日、MiG-25の展示を冷戦ギャラリーで開始したと発表し、「2026年5月まで特別展示される“必見”の機体」とアピールしています。

【画像】ほかにも! アル・タカドゥム空軍基地に放置された機体

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