ロールス・ロイス「ドイツ軍向け新型戦車のエンジンを生産します」なぜイギリスの企業が重要な部分を担当?
ロールス・ロイスは2025年12月8日、新型レオパルト2戦車である「レオパルト2A8」のエンジンを供給する大口受注をKNDSから獲得したと発表しました。
ちなみにクルマメーカーのロールス・ロイスとは別
ロールス・ロイスは2025年12月8日、新型レオパルト2戦車である「レオパルト2A8」のエンジンを供給する大口受注をKNDSから獲得したと発表しました。
今回発注を受けたエンジンは、これから量産され、ドイツ、リトアニア、スウェーデン、オランダ、チェコなどに配備されるレオパルト2A8に搭載される予定で300基以上の「MTU MB 873 Ka-501」エンジンを供給することになるそうです。
ロールス・ロイス・パワーシステムズのヨルク・シュトラトマンCEOは「今回の受注は、近年では最大級であるだけでなく、私たちが直面している厳しい安全保障環境を反映しています。欧州と世界の安全性向上に貢献するため、今後もさらなる増強を続けていきます」と、2022年のロシアによるウクライナ侵攻以降の欧州情勢の変化を強調しました。
ドイツ製であるレオパルト2のエンジンになぜイギリス企業であるロールス・ロイスかというと、ドイツでレオパルト2のエンジンを製造していたMTUフリードリヒスハーフェンを2011年にロールス・ロイス買収し傘下に置いたあと、2014年にロールス・ロイス・パワーシステムズとして完全子会社化したためです。
なお、ロールス・ロイス・パワーシステムズとなった後も、開発・生産拠点もドイツ国内が中心で、エンジンは輸出管理上ドイツ政府の規制下にあります。ちなみに、MTUフリードリヒスハーフェンを買収したのはBMW傘下のクルマメーカー、ロールス・ロイス・モーター・カーズではなく、航空機エンジンなどの開発・生産を行っているロールス・ロイス・ホールディングスの方です。




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