JALが「北米への新路線」検討中! トランプ・ショックなのに拡大に踏み切るワケ 行先はどこだ!?
JALが北米への新路線を検討していることが明らかになりました。候補地として複数の都市が浮上するなか、最も可能性が高いのはどこなのでしょうか。
トランプ・ショックでもなんと!
「アメリカ第一主義」を掲げて排外主義的な政策を進めるアメリカのドナルド・トランプ大統領(共和党)は2025年1月の復帰以来、日本を含めた外国からの輸入品への関税引き上げを表明して金融市場をトランプ・ショックに陥れたり、民主党の票田となっているロサンゼルスと首都ワシントンに州兵を送り込んだり、野党民主党との対立によって過去最長の43日間に及んだ政府機関閉鎖の引き金を引いたりと「混乱に次ぐ混乱」(アメリカ人経営者)をもたらしてきました。
ところが、JAL関係者は筆者に対して「日米間の路線は企業の出張やアジアとの乗り継ぎ需要、アメリカからのインバウンド(訪日客)の利用が好調で、(収益性が高い)ビジネスクラスから先に埋まる」と明かしました。
アメリカン幹部も「カナダやヨーロッパにはトランプ氏の復帰後に反米の機運が高まって国際線の利用が打撃を受けているが、日本や中国を含めたアジアの利用者には大きな影響が見られず、政治とは切り離して行動しているようだ」と説明しました。
このため、JAL関係者は「新たな路線の就航先はアメリカを検討しており、東京(成田または羽田)と結ぶことになるだろう」と説明しました。
「よく名前が挙がる」都市とは
筆者がJALの関係筋に当たったところ、具体的な区間は現段階で決定していないということでした。大手航空会社(レガシーキャリアー)が路線開設で重視しがちなのがビジネス利用ですが、ビジネスで大きな需要があるアメリカの都市は日本路線が相当網羅されています。いわば「ジグソーパズルの残されたピース」のような重要都市がほぼ見当たらないのです。
ただ、複数の関係者が「就航先を検討する際によく名前が挙がる」と証言したのは西部アリゾナ州フェニックス、東部ペンシルベニア州フィラデルフィア、南部ノースカロライナ州シャーロットです。
これら3都市には共通点があり、いずれもアメリカンのハブ空港です。うちシャーロットは経済と観光の両面でパンチ力不足で、かつ日本からの乗り継ぎ空港にはあまり適していない東部にあるため、日本からの直行便が就航する可能性は低いとみられます。
ただし、状況次第では実現していたかもしれません。というのも、トヨタ自動車が2010年代にカリフォルニア州トーランスやニューヨークなどに分散していた北米の拠点機能の集約・移転を検討した際、「候補地として最後の方まで残っていた」(トヨタ関係者)からです。





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