オワコン化しつつあった「戦闘ヘリ」一転、なぜ”大量導入”へ? 将来は「まるでガンダムの戦い方!?」進化の方向性とは
ポーランドがAH-64E「アパッチ」戦闘ヘリコプターの大量導入を決定しました。ウクライナ侵攻で戦闘ヘリの脆弱性が指摘されるなか、なぜ導入に踏み切ったのでしょうか。背景には、まるで「ガンダム」世界のような将来像がありました。
ヘリを守る「相棒」としての無人機
二つ目の理由は、AH-64EがUAS(無人航空機システム)との協働能力を備えていることです。
戦闘ヘリコプターの新たな使い道を創出したドローンは、戦闘ヘリを含めたヘリコプターにとって大きな脅威となっています。ウクライナではロシア軍のヘリコプターに、ドローンの体当たり攻撃で少なからぬ損害が生じています。
AH-64Eには「V6」バージョンと呼ばれる仕様があるのですが、このバージョンにはUAS(無人航空機システム)との協働機能が追加されています。
AH-64Eは日本へのセールスも行われていましたので、筆者はボーイングから、何度か同機についての説明を受けています。筆者が説明を受けた2019~2020年当時は偵察用UASとの協働構想しかなく、ウクライナ侵攻の前だったので、特段ドローンを意識したものではありませんでした。
しかし防衛専門メディアの「Warzone」は、アメリカ陸軍当局者の話として、AH-64E V6と協働する偵察用UASは、ドローンの検知と迎撃の有効な手段になると報じています
筆者はAH-64Eの説明を受けた際、偵察用UASだけでなく、攻撃用UASと協働する構想や、AH-64Eに接近してくる敵のUASやミサイルに対して協働するUASが自爆突入するといった、一種の防御兵器として使う構想の有無も尋ねました。ボーイングの担当者は、「当然そのような運用も構想している」と述べていました。
ウクライナ侵攻でドローンがヘリコプターの生存性を脅かすと認識された現在においては、そのような運用構想がより強く求められるようになっていると考えられますし、同様の構想は韓国の航空機メーカー「KAI」(Korea Aerospace Industries)などの複数のメーカーから発表されています。





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