青いクルマなのですが「“スバル”っぽいね」と言われました。なぜですか? スバル=青、実は“たまたま?”
EVの普及もあり、ブルー系の色は今や有彩のボディカラーの一番人気となりました。その青色を長年シンボルとしてきたのがスバルですが、これほど強固な「スバル=青」というイメージは、どのように定着したのでしょうか。
最初は“青”じゃなかった!
クルマのボディカラーのなかでも、白や黒・シルバーなど以外の有彩色で、これまで最も人気だったのが赤系の色です。しかし、近年はEVやハイブリッドカーの普及もあって、いまや一番人気の有彩色は青系のカラーとなっています。空や水のイメージを持つ青は、環境意識の高まりから、メーカーとしてもイメージカラーに据える例が増えています。
こうした青系のボディカラーを、以前からブランドの象徴として扱っている国内メーカーがスバルです。六連星(むつらぼし)を象ったエンブレムは地の色が青となっているほか、「BRZ」「WRX」「レヴォーグ」といったスポーツイメージの強いモデルでは、通称「WRブルー」と呼ばれる、鮮やかな青いメタリック色が非常に売れているそうです。
実際、スバルと聞けば「青」を思い浮かべる方は多いでしょうし、違うメーカーの青いクルマでも、色合いによっては“スバルっぽい”雰囲気になることもあります。しかし、そもそもなぜ「スバル=青」というイメージになったのでしょうか。
その鍵となるのが、前述のWRブルーというスバル車専用のボディカラーです。WRブルーはその名の通り、WRC(世界ラリー選手権)に由来を持つカラーです。スバルは1990年代から2000年代にかけて、WRCで大成功を収めました。そのイメージを市販車へと引き継ぐために生まれたのが、青いワークスマシンをモチーフとしたWRブルーだったのです。
しかし、スバルのWRC車両は当初から青色だったわけではありません。スバルがワークスチームとしてWRCに本格挑戦したのは、1990年のこと。クルマは初代「レガシィ」で、参戦初期は白がボディのベース色でした。その後の1991年~1992年も、白ベースやタバコ銘柄の「ロスマンズ」「キャメル」などのスポンサーカラーで参戦し、ボディ全体を青く塗った車両はありませんでした。





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