青いクルマなのですが「“スバル”っぽいね」と言われました。なぜですか? スバル=青、実は“たまたま?”

EVの普及もあり、ブルー系の色は今や有彩のボディカラーの一番人気となりました。その青色を長年シンボルとしてきたのがスバルですが、これほど強固な「スバル=青」というイメージは、どのように定着したのでしょうか。

快進撃の前夜に現れた“立役者”

 転機となったのは1993年。スバルはこの年、大きなスポンサーを獲得します。それが「BAT(ブリティッシュ・アメリカン・タバコ)」です。

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初代「インプレッサWRX」(画像:スバル)

 これに伴い、1993年のWRCに参戦したレガシィは、青いパッケージがトレードマークだったBATのタバコ「ステートエクスプレス555」のカラーリングをまとうことになりました。つまり「スバル=青」というイメージのルーツは、単にWRC車両のスポンサーカラーが青だったからなのです。

 この1993年、スバルは青い555カラーのレガシィでWRC初優勝を果たします。さらにその後、スバルは青いスポンサーカラーはそのままに、参戦マシンをより小型・軽量な新型車であった初代「インプレッサ」にチェンジ。そこから快進撃が始まり、インプレッサは何度も世界チャンピオンに輝きました。

 日本の小さな自動車メーカーであるスバルが、世界最高峰の競技で何度もチャンピオンになったのは、まさに偉業です。その活躍をセールスに結び付けるため、スバルは1995年ごろから、インプレッサなどを中心にWRCレプリカカラーのモデルや、青いボディカラーを投入していきました。さらに好評を受け、インプレッサやレガシィ以外にも、ラリーイメージの青いモデルを設定していったのです。

 ちなみに、このWRCマシン風の青色には、いくつかのバリエーションが存在します。最初期の555カラーのマシンはソリッドの青色で、このマシンを明確にイメージした市販モデルの色も、同様に「スポーツブルー」というソリッドの青色でした。

 その後、555カラーは1997年にイメージチェンジを行い、やや明るい色調のメタリックブルーへと移行。市販車にも、これに近い青メタリックの「ソニックブルー・マイカ」が追加されました。また、2000年登場の2代目インプレッサからは、そのものズバリの「WRブルー・マイカ」が設定されました。

 しかし、折からの世界的なタバコ広告規制の流れを受け、2003年ごろにはスバルのWRCマシンからも555のロゴが消滅。さらにスバル自体も、2008年をもってWRCから撤退してしまいます。

 ところが、その後もスバルは青いボディカラーの使用を継続します。2012年に登場したBRZもWRブルー・マイカをイメージカラーとし、2014年からは現在の「WRブルー・パール」へと変更されました。まさにダメ押しです。BATとの関係が切れた今も「スバル=青色」というイメージが根強いのは、そうした歴史が現在もファンに支持されているからでしょう。

【コイツか!】これが「青いスバル」の元ネタです!(写真で見る)

Writer:

日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。自動車専門誌やウェブ媒体にて新車レポートやエンジニア・インタビューなどを広く執筆。中国をはじめ、アジア各地のモーターショー取材を数多くこなしている。1966年生まれ。著書「自動車ビジネス」(クロスメディア・パブリッシング)

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