最後の「三大難所」に本格着工 リニア中央新幹線
列車を止めず、地下にリニア駅を作る方法 名古屋駅ならではの難しさも
全長およそ1kmある中央新幹線・名古屋駅工事のうち、このたび本格着工されたのは「中央東工区」と「中央西工区」の合計およそ220m。地上から掘り進めて地下に駅を造ったのち、土をかぶせる開削工法で進められます。
中央東工区は在来線の直下にあたる部分で、まず盛り土の上に敷かれている在来線線路を、橋りょう構造(工事桁)に置き換えるというのが主な工事。そして中央西工区は新幹線の直下にあたる部分で、まず新幹線の高架橋を仮受けする杭を打設し、地中へ鉄筋コンクリートの壁を構築するというのが主な工事です。地上を走る列車に影響を与えないよう、こうして最初に地上の線路を支える構造を準備するなどしてから、地下の中央新幹線駅が造られていきます。
またJR東海の柘植社長は「名古屋駅の工事が難しい理由」に、名古屋駅には130年という歴史があり、昔の支障物が地中に埋まっていることも挙げます。名古屋駅は1886(明治19)年5月1日に開業。今年、130周年を迎えました。
中央新幹線(品川~名古屋)の駅建設で本格着手されたのは、 名古屋駅が品川駅に続き2番目。駅はこのほか神奈川県相模原市、山梨県甲府市、長野県飯田市、岐阜県中津川市にひとつずつ設けられる計画です。
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