「モジュール化」遅れのトヨタ、逆襲なるか 新パワートレイン発表から見えたそのシナリオ

トヨタがエンジンまわりのパワートレインについて「モジュール化」に踏み切りました。昨今、自動車業界でよく聞くこの「モジュール化」、実際にはどのようなものなのでしょう。また、トヨタがこれに立ち遅れた理由はなんだったのでしょうか。

トヨタ新エンジンは「モジュール」

 2016年12月6日(火)、トヨタは新しいエンジンとトランスミッションを発表しました。今後のトヨタの主力を担うであろう、次世代のパワートレインです。

 発表にて披露されたのは、「2.5L直列4気筒エンジン」「2.5L用ハイブリッドシステム」、そして8速と10速の「AT(オートマチックトランスミッション)」です。また、あわせて開発体制の見直しを行ったことも説明しています。

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2016年12月14日に発売された、TNGA第2弾のトヨタ「C-HR」(写真出典:トヨタ)。

 今回の発表で注目すべきは、「ダイナミックフォース」と名付けられた新しいエンジンでしょう。トヨタの最先端技術を結集することで、世界トップレベルの効率を実現しつつ、パワーも上げています。新しいトランスミッションやハイブリッドと組みあわせると、燃費が20%向上するだけでなく加速性能も10%も高まるという、非常に優れたパワートレインのようです。

 そして、このダイナミックフォースエンジンは、「モジュール化」という考えで開発されています。モジュール化とは、基本のものをひとつ作って、それをほかにも流用するという手法です。トヨタでは、それを「TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャ)」と呼んでおり、車体に関しては、新型「プリウス」から採用がスタートしました。

 今回のダイナミックフォースエンジンは、TNGAのエンジン版といえるもの。基本となる燃焼方式をひとつ開発して、それを展開するのがダイナミックフォースエンジンの特徴です。2.5Lエンジンに限らず、小排気量エンジンや、V6、V8といった大排気量エンジンにも発展が可能です。

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