「潜水艦貸して…」もう辞めます!?「金欠の大国」 “超音速機ゼロ”の後の課題 海軍改革の布石は?

2025年に10年ぶりに超音速戦闘機ゼロ状態が改善。ただし、海軍の潜水艦保有という問題がまだ解決していない。

新型潜水艦の購入が決定! しかし!?

 ただし、こうした状況に変化の兆しも見られます。2024年末には、アルゼンチン国防省がフランスのスコルペヌ級潜水艦を購入するため、建造元であるナバル・グループと意向書に署名したと報じられました。さらに2025年11月には、ハビエル・ミレイ大統領がスコルペヌ級潜水艦3隻の調達を進めることを正式に発表しています。

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チリ海軍の潜水艦を借りての訓練風景(画像:アルゼンチン海軍)

 スコルペヌ型潜水艦は、魚雷を主兵装とし、水上艦艇や潜水艦への攻撃を任務とする攻撃型潜水艦です。南米では、ブラジル海軍がリアチュエロ級、チリ海軍がスコルペヌ級としてすでに運用しており、高い信頼性を持つ潜水艦として評価されています。

 もっとも、中古ではなく新造のスコルペヌ級3隻を導入する場合、必要となる資金は莫大です。アルゼンチン国内の報道によれば、同国の国防予算だけでは一括払いは困難とされています。経済状況は一時期に比べれば改善傾向にあるものの、公共支出に対しては依然として慎重な姿勢が強いためです。

 そのため、アルゼンチン政府はフランスからの資金支援を受け、分割払いによる調達を模索していると報じられています。これが実現すれば、艦隊強化における予算制約という大きな障害を軽減できる可能性があります。

 とはいえ、導入までには依然として多くの課題が残されており、アルゼンチン海軍が外洋航行可能な潜水艦戦力を回復するのは、最短でも4年以上先になると見られています。

【画像】購入することはできるか!? これが、アルゼンチンが欲しい潜水艦です

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ミリタリー、芸能、グルメ、自動車、歴史、映画、テレビ、健康ネタなどなど、女性向けコスメ以外は基本やるなんでも屋ライター。一応、得意分野はホビー、アニメ、ゲームなどのサブカルネタ。

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