拉致した大統領を移送した軍艦が「まさかの日本名」一体なぜ!? アメリカ軍艦の「えぇっ!?」となるけど筋が通った命名法とは

2026年1月3日に突如発生した、アメリカ軍特殊部隊によるベネズエラのマドゥロ大統領の身柄確保。マドゥロ氏の身柄はその後アメリカ本国に移送されていますが、その前に大西洋に展開していたアメリカ海軍の強襲揚陸艦「イオージマ」へと連れ込まれていたことが明らかに。この艦名、日本人にはなじみ深い「あの島」に由来しているとか。

あの"歴史的瞬間"にも立ち会ったって?

 先代の「イオージマ」は、1993(平成5)年に退役するまで数々の演習や展開任務に従事したほか、いくつかの軍事作戦にも従事しています。たとえば、1962(昭和37)年には当時のソ連がカリブ海の島国キューバに核ミサイルを配備したことに端を発するキューバ危機に際して、アメリカの海軍力を誇示するためにカリブ海へと展開したほか、1965(昭和40)年から1967(昭和42)年にかけてはベトナム戦争にも参加しています。

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「イオージマ」によって無事回収されたアポロ13号の乗組員たち。左からフレッド・W・ヘイズ・ジュニア宇宙飛行士、ジョン・L・スワイガート・ジュニア宇宙飛行士、ジェームズ・A・ラヴェル・ジュニア宇宙飛行士(画像:NASA)。

 そして、その艦歴のなかでも特に輝かしい功績となったのが、1970(昭和45)年4月17日に実施されたアポロ13号搭乗員の回収任務です。1970年4月11日、ジェームズ・A・ラヴェル船長以下3名を乗せてフロリダ州にあるケネディ宇宙センターから打ち上げられたサターンV型ロケットは、人類史上3度目となる有人月面探査の実施を目指して一路月へと向かっていました。しかし、その途上で宇宙船(機械船)の酸素タンクが爆発し、急遽地球への帰還を余儀なくされます。

 そして、打ち上げから6日後の4月17日、地球の大気圏内に再突入した司令船「オデッセイ」を回収するため、「イオージマ」は南太平洋のアメリカ領サモア沖合に展開します。そして、無事地球への帰還を果たした3名の宇宙飛行士を、見事回収することに成功したのです。この時の様子は、1995(平成7)年公開の映画「アポロ13」でも描かれていますが、このとき撮影に使用されたのは「イオージマ」ではなく、同型艦の「ニューオーリンズ」でした。

 このように、日本人にとって忘れることのできない艦名を冠することもあるアメリカ海軍の強襲揚陸艦ですが、その最新型であるアメリカ級強襲揚陸艦の4番艦は「ファルージャ」、5番艦は「ヘルマンド・プロヴィンス」と命名されました(いずれも未就役)。「ファルージャ」はイラク戦争の、「ヘルマンド・プロヴィンス」はアフガニスタン戦争の激戦地に、それぞれちなんで名付けられています。時代の流れとともに、艦名に用いられる戦地も移ろいでいるのです。

【戦闘機からオスプレイまで】大西洋で“戦力見せつけた”「イオージマ」を写真で(画像)

Writer:

軍事ライター。現代兵器動向のほか、軍事・安全保障に関連する国内法・国際法研究も行う。修士号(国際法)を取得し、現在は博士課程に在籍中。小学生の頃は「鉄道好き」、特に「ブルートレイン好き」であったが、その後兵器の魅力にひかれて現在にいたる。著書に『ここまでできる自衛隊 国際法・憲法・自衛隊法ではこうなっている』(秀和システム)など。

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コメント

2件のコメント

  1. つまり、米軍が勝利した戦地の名称である。

    それをどう感じるかは自由。

  2. しんじゅわん という護衛艦をつくったらアメリカは怒るだろうに