「暗い室内」は過去の話 日本を守る21世紀の防空システム「ジャッジ」、その姿とは

映画などで描かれる、軍隊の司令官が詰める『指揮所』というと、とにかく暗いイメージがあるのではないでしょうか。かつてはリアルだったそうした描写、今後は変わってくるかもしれません。現場を取り仕切る現役の空自司令官に、指揮所の最新事情を聞きました。

10年で大きく様変わりしている那覇基地の状況

 近年、中国の軍拡もあり、南西航空混成団における戦闘機のスクランブル発進の回数が急増。2016年9月現在では、航空自衛隊全体の半数にあたる月平均30回から40回、ほぼ毎日、那覇基地から戦闘機を発進させる状況になっています。荒木司令(当時)は日本の「防空最前線」の責任者として、この厳しい現状について次のように述べました。

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那覇基地の防空指令所(写真出典:航空自衛隊)。

「10年前、私は南西航空混成団司令部の防衛部長という役割で、この那覇基地に勤務したことがあるのですが、当時の南西航空混成団の年間スクランブル数は40回いかなかったくらいです。それが短い期間に大きく様変わりしました。さらに、航空機だけではなく国籍不明の無人機が領空に接近する事例も増えていますし、昔は爆撃機がやってきて爆弾を落とすというのが考え方でしたけれども、いまは射程の長い高速の巡航ミサイルに対処しなくてはなりません。『ジャッジ』のようなネットワークなくして、もはや航空作戦は成立しません」(南西航空混成団司令 荒木空将(当時))

「ジャッジ」は、一般にはほとんど注目されず、その役割についてはまったく知られていませんが、自衛隊の防空システムにおける基幹として重要な役割を担っているのです。レーダーや戦闘機は「ジャッジ」を構成する防空システムの一端末である、と言い換えることもできるでしょう。

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