「暗い室内」は過去の話 日本を守る21世紀の防空システム「ジャッジ」、その姿とは

映画などで描かれる、軍隊の司令官が詰める『指揮所』というと、とにかく暗いイメージがあるのではないでしょうか。かつてはリアルだったそうした描写、今後は変わってくるかもしれません。現場を取り仕切る現役の空自司令官に、指揮所の最新事情を聞きました。

最前線に立つ「制服組」の重責と誇り

 最後に、荒木司令(当時)に最前線の指揮官として赴任した心持ちについて尋ねました。

「私自身としては最前線に立つという緊張感もあり、重い責任も感じます。しかしそのために『制服を着た自衛官』としての私が存在しているわけですから、そういう意味では自分の存在意義を確認できる充実感は感じております。沖縄県を含む南西地域という場所は、航空戦力を運用するには特性上、難しい課題があるので、それをどう克服していくか、人一倍、多くのことを考えねばならないですし、ほかの方面隊と比べても、さまざまな難しいチャレンジがありますが、それをどうやって解決していくかというのを、スタッフと一所懸命考えながら、いろいろなことをやっていこうと考えております」(南西航空混成団司令 荒木空将(当時))

「ジャッジ」を運用するのは「制服を着た自衛官」です。荒木司令(当時)らが存在することによって、「ジャッジ」は有効に機能しているといえます。どちらか一方が欠けても、日本の防空は成り立ちません。

【了】

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