国内線・国際線… 航空ダイヤ、どうやって作る? 世界的な会議も

新幹線「かがやき」が走らない時間帯にも

――国際会議で調整された発着時間帯は全て使用しているのでしょうか。

 基本的にほぼ全て使用していますが、出発する混雑空港で希望するダイヤになったとしても、到着する混雑空港で希望するダイヤとならない場合は、乗り入れを断念することもあります。

――調整された発着時間帯は、どのように活用していくのでしょうか。

 国内線については、地上交通機関のダイヤも加味してダイヤを調整しています。たとえば羽田~青森線は、2010(平成22)年に東北新幹線が八戸~新青森間で延伸開業しましたが、航空機のダイヤを工夫することで朝イチの羽田空港発は、始発の新幹線よりも早く青森へ到着するように、最終の青森発は新幹線の最終よりも遅く出発することで、お客さまの利便性を少しでも高められるように工夫しています。

 羽田~小松線も、2015年に北陸新幹線が長野~金沢間で延伸開業しましたが、新幹線「かがやき」(※編集部注:北陸新幹線のうち所要時間が短い列車)が運行されていない時間帯のダイヤを大切にし、お客さまに複数のご移動の選択肢を提供できるようにしています。

 そのほか、羽田~大阪(伊丹)線や羽田~札幌線、羽田~福岡線といった利用者の多い路線は、大阪着便や札幌着便は毎時30分に羽田を出発、羽田到着便の大阪発便や札幌発便、福岡発便は毎時00分や30分に現地空港を出発する覚えやすいダイヤにすることで、ビジネスでも利用しやすいように工夫しています。

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コメント

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1件のコメント

  1. はじめまして。
    高校の授業で、飛行機のダイヤについて調べています。
    つきましては、以下の記事の実例を紹介していただくことはできますでしょうか?
    よろしくお願い致します。

    国内線・国際線… 航空ダイヤ、どうやって作る? 世界的な会議も 2017.01.08
    かつて、羽田空港を出発する国内線のある路線のダイヤを、よりお客さまの利便性向上に寄与できるよう改善するため変更を試みたところ、スムーズに希望通りの出発時間帯になったことがありました。時刻表を見ると、その時間帯に出発していた海外の航空会社の運航ダイヤが変わっていました。つまり、海外の航空会社がダイヤを変更し、そこにちょうど入れたわけです。5分の設定時間変更が難しい羽田空港でも、このように海外の航空会社を含めて2社間、3社間などで希望がうまく合致すれば、ダイヤ変更がかなうことがあります。