旧型56歳、特急も43歳、今後どうなる? 南海高野線「新型の観光列車」導入後を幹部に直撃!
南海高野線の観光列車「天空」が2026年3月20日に定期運行を終えます。南海で唯一の生き残りとなった旧型電車2200系の気になる今後について、南海幹部に直撃しました。
「輸送力が限られている」ので…
「天空」は「展望デッキ」で風を浴びながら高野山周辺の森林浴を楽しんだり、大きな窓に張り付いて車窓を一望できたりするのが魅力的です。しかし、乗車時間が40分程度にとどまるのは、やや物足りなく感じました。
一方、ステンレス製車両2000系を改造した「GRAN 天空」ならばより長く乗車できるものの、乗車に必要な料金は跳ね上がります。追加料金が最も小幅な1号車のリクライニング座席「リラックスシート」(24席)と、2号車の車窓が見やすいように工夫した座席を設けた「ワイドビューシート」(30席)でも難波―極楽橋間で大人1700円となります。これは同区間の運賃込みで2630円となり、特急「こうや」の1720円より910円も高くなります。
筆者が話を聞いた南海幹部は、「GRAN 天空」導入の狙いを「訪日客の利用が多いため、現在より高い料金を取れる列車を入れることにしました」と説明しました。
一方、定期運転を終える「天空」指定席車両の2200系は「旅行会社の貸し切りなどの団体専用列車としてしばらくは走り続けます」と打ち明けました。運行形態は「『天空』を2両だけで走らせることは考えておらず、他の車両と連結して不定期で運転する予定です」とし、筆者が「天空」のように2000系の2両編成とつなぐようなイメージなのかを尋ねると「そうですね」という回答でした。
また、「こうや」の古参車両30000系については「今のところ引退予定はありません」と明言。原則として毎週水曜日、第2・4木曜日以外の日に1日2往復する「GRAN 天空」では「輸送力が限られている」ことから、30000系を含めた特急「こうや」の現行車両も併存させるということでした。
世代交代が進む中でも、2026年で製造から56年となる2200系、43年となる30000系の“ベテラン選手”は、引き続き鉄路でいぶし銀の活躍を見せてくれそうです。
Writer: 大塚圭一郎(共同通信社経済部次長・鉄旅オブザイヤー審査員)
1973年、東京都生まれ。97年に国立東京外国語大学フランス語学科卒、共同通信社に入社。ニューヨーク支局特派員、ワシントン支局次長を歴任し、アメリカに通算10年間住んだ。「乗りもの」ならば国内外のあらゆるものに関心を持つ。VIA鉄道カナダの愛好家団体「VIAクラブ日本支部」会員。





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