なぜトラック“ごと”運ぶ?「立体駐車場」みたいな巨大船とは 効率化を追求した「定員12人」設計の理由

トラック輸送を船へと切り替えるモーダルシフトが注目されています。なかでも活躍が期待される「RORO船」とは、いったいどのような仕組みなのでしょうか。その特徴と運用の実態を解説します。

効率的な貨物輸送かも「無人航送」と「定員12人」の秘密

 また、RORO船の運用方法として、荷台だけを船で運ぶ「無人航送」が用いられることもあります。

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ランプを用いて自走で船から降りるトラック(画像:PIXTA)

 これは、トレーラーを用いたやり方で、牽引車(トラクター)と被牽引車(トレーラー)を切り離し、後者だけを船に載せて運ぶ方法です。出発地のドライバーが港にトレーラーを引っ張ってくると、そこで切り離し、トレーラーだけ船で運びます。そして、到着地の港では別のドライバーが、別のトラクターを運転し、トレーラーを回収して目的地まで積荷を運ぶのです。

 このバケツリレーのような仕組みにより、1人のドライバーに長駆走らせるというようなことをさせることがなくなるため、負担を軽減させられます。

 こうした船には、知られざる「12人の壁」というルールが存在します。これは、旅客定員が13人以上の船舶は「旅客船」、12人以下は「非旅客船」として扱われ、適用される安全規制が異なるというものです。

 貨物輸送に特化したRORO船のなかには、旅客船扱いを避けるため、あえて旅客定員を抑える設計とする場合もあります。これには規制負担を抑え、貨物輸送に特化した運航をしやすくする狙いがあるとされています。

 航路や船によっては、ドライバー向けの個室や浴室など居住設備を充実させた例もあり、プロの現場を支える工夫がなされています。

【怪しすぎる!】船名も艦番号も一切ない米軍のRORO船です(写真)

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