新型「スイフト」はどこを目指す? スズキの世界戦略車、みっつのポイントから読解

スズキは2016年12月、「スイフト」をフルモデルチェンジしました。お正月にはテレビCMも大量投下された同社の世界戦略車は、はたしてどこを目指して作られたのか、みっつのポイントから読み解きます。

テレビCMで前面推しの「マイルドハイブリッド」とは

 みっつ目は、「『マイルドハイブリッド』や『ダウンサイズターボエンジン』など新パワートレインの搭載」です。新型「スイフト」には、先代に採用されていた1.2L直列4気筒DOHCエンジンのほかに、2タイプの新エンジンが採用されています。

 まず販売の主力とみられる「マイルドハイブリッド」とは、通常の1.2L直列4気筒DOHCエンジンに発電機およびモーターとしての機能を持たせたISG(モーター機能付発電機)と、小型のリチウムイオンバッテリーを組み合わせた、簡易的なハイブリッドシステムのことです。発進時にエンジン回転をモーターでアシストし、エンジン負荷を軽減。減速時はエネルギー回生を行います。またアイドリングストップの再始動には、スターターではなくISGを使うことで、静かでスムーズな再始動を実現しています。通常のハイブリッド車のようにモーター走行は行えず、ハイブリッド車感覚は全くありませんが、安価なシステムながら燃費の高効率化が図られ、ハイブリッドの恩恵を受けられるのがメリットです。

 さらに新開発の1.0L直列3気筒ターボエンジンは、あえて6速AT(オートマチックトランスミッション)を組み合わせています。これは、欧州でレスポンスの良いターボエンジンには、CVT(無段変速機)ではなくダイレクトな変速が行えるATが好まれるからです。同じスズキのハッチバックコンパクト「バレーノ」にも同じパワートレインが採用されていますが、あちらはハイオク仕様。一方、「スイフト」は市場の声に応え、しっかりとレギュラーガソリン仕様にしてきたのも評価できるでしょう。

 もちろん、話題の先進安全運転支援機能として、単眼カメラとレーザーレーダーを組み合わせた衝突被害軽減ブレーキシステム「デュアルセンサーブレーキサポート」の初採用や、先代で不足気味だったラゲッジスペースの拡大など、使い勝手もしっかりと向上され、実用性も高められています。

Large 20170118 01
「スイフト ハイブリッド RS」に「セーフティパッケージ」「全方位モニター付メモリーナビゲーション」を装着したインパネ周り(写真出典:スズキ)。

 全面的に進化を見せる「スイフト」ですが、マイナーチェンジしハイブリッドグレードを追加したトヨタ「ヴィッツ」や、走りとデザインで評価されるマツダ「デミオ」など、同カテゴリーには手堅いライバルが存在し、スズキ社内にも個性派クロスオーバーの「イグニス」が存在感を示すなか、「スイフト」の戦いは容易ではないことでしょう。ただ、「デミオ」の成功のように、ユーザーの誰もがユーティリティ重視ではなく、こだわりのちょっと良いコンパクトハッチに目を向けだしたのも事実。新型の魅力を十分に遡及できれば、大きな結果にもつながるでしょう。

【了】

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス