「2000両近く製造された国鉄電車」引退迫る! 今も“近郊形の傑作”が走る線区は?
JR西日本が山口エリアの山陽本線に新型車両を投入します。これにより長年使われてきた115系電車が置き換わる見込みです。2000両近い車両が製造され、今なお各地を走る115系の歩みと特徴を振り返ります。
姿を変えながら走り続けた115系
115系は基本形式の0番台に加え、冷房装置搭載の300番台、パンタグラフを低くした800番台、クロスシートの座席幅を930mmから1040mmに、座席間隔も1420mmから1490mmに拡大した1000番台、この1000番台の耐寒耐雪性能を簡略化した2000番台、身延線用の低屋根仕様である2600番台など、多様なタイプが製造されました。
特筆すべきは、1982(昭和57)年に登場した3000番台です。2扉転換式クロスシートを採用した横須賀色の3000番台は、広島地区の運行本数を増大化させた上に快適性も向上、国鉄末期の製造車両の中でも存在感のある形式となっています。
結局、115系は1963(昭和38)年から1983(昭和58)年までに1921両が製造されました。
JR発足後も改造が行われ、中間電動車への運転台追加や、冷房装置の追加、座席のバケットシート交換、京阪神快速用に高速化改造をした5000・6000番台、ワンマン運転対応、体質改善工事など様々な派生型が登場しています。
その中でも際立つ存在は、しなの鉄道に譲渡された115系です。特に2014(平成26)年に観光レストラン列車「ろくもん」に改造された車両は、原型を留めないほど内装が変化しています。
2025年末現在、115系は大半が引退しています。しなの鉄道の115系はSR1系への置き換えが始まり、前出の通りJR西日本の山口エリアも新型車両「Kizashi」の投入が決まっています。
完全引退の日が迫っている115系ですが、日本の近郊形電車の発展を支えた名形式として、最後までその活躍を見守りたいものです。
Writer: 安藤昌季(乗りものライター)
ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロイラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。





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