夜行高速バスの「モデル」運行休止へ 福岡~関西間「ムーンライト号」 西鉄・阪急観光
福岡~関西が休止、日本最長・福岡~東京の「キング」はどうなる?
西鉄からは今回、「ムーンライト号」の休止とあわせ、富士急山梨バス(山梨県富士河口湖町)と共同運行している福岡・北九州~静岡・富士山・富士急ハイランド線「博多・フジヤマExpress」の運行日変更も発表されました。
現在は毎日1日1往復の運行ですが、2017年4月1日(土)からは季節運行となり、ゴールデンウイーク、夏の富士登山シーズン、年末年始、春休み期間に1日1往復の運行です。
この変更について西鉄は、「2014年8月から運行を続けてきましたが、現時点で採算ラインに届いていないことから、季節運行にして収支改善を図る」といいます。
新年度から新体制を迎える西鉄の長距離夜行高速バス。ちなみに、同社が運行し、「キングオブ深夜バス」の異名をとる日本最長の夜行高速バス路線、福岡・北九州~東京(新宿)線「はかた号」については、「好調ですので、運行休止などの予定はありません」とのことです。
【了】
「博多フジヤマExpress」は分かるとして、「ムーンライト」を諦めてしまっていいのか?
西鉄的に屈辱じゃないのか?新参者に敗れて。
バス業界の第一人者を自負するなら屈辱に思って欲しい。
確かに、JRやLCCに加えフェリーまで相手にしなきゃならん激戦区ではある。
が、西鉄が高速バスという商業形態を確立、旅客の支持を勝ち得たのは間違いなく「ムーンライト」のお陰なのだ。
その“勲章”を一時的に放棄するにしても、是非もう一度手にしてほしい。
設備的に他者にお株を奪われ久しいが、今こそ西鉄の反撃する時なのだ。
「ムーンライト」で世間をアッと言わせたあの時の気概を、21世紀バージョンにしてもう一度みせて欲しいものだ。
・・・って、本当は運転士が足りないからじゃないのか?
「ムーンライト」に競合しているバスは、
・WILLER EXPRESS(運行:日本高速バス):3列独立、4列リラックス
博多筑紫口・キャナルシティ・小倉ー神戸三宮・USJ・梅田・なんば・京都
・オリオンバス(天領バス):4列スタンダード
博多筑紫口・小倉ー神戸三宮・梅田・京都
・ロイヤルエクスプレス(運行:ロイヤルバス):3列、4列
(熊本・久留米・榎田ー)博多筑紫口・小倉ー神戸三宮・USJ・梅田・なんば・京都
・ユタカライナー(運行:ユタカ交通):3列独立、4列アシノビ、4列スタンダード
(長崎・諫早・佐世保・HTB・武雄・金立ー)博多筑紫口・小倉ー神戸三宮・USJ・梅田・なんば・京都
の4社で、10本前後運転しています(休日前後などに増便もある)。そのほかにも、LCC・フェリー・新幹線が存在していますので、かなりの激戦区であることは、いうまでもありません。ただ、博多筑紫口・小倉から出ている上記の4社は、シート・出発時刻・到着時刻も選択肢が様々で、去年の最安値が4列スタンダード3200円~/3列独立5800円~、行先も便によって分散させて所要時間が短めでした。「ムーンライト」は12月から早割で6000円台になったとはいえ、それまで他のバスに比べかなり高く、すべての停留所に止まるため所要時間がかかるバスなので、旅客が減っても無理はないと思うのですが...。
いっそのこと個室化(高級戦略)で勝負してみてもよかったかな?とも思える。
勿論、運賃も高くなったろうが、不思議と高価なプレミアム的要素のものから売れていく時代だから、考えてみてもよかったかも。
(マンションなんかがいい例かな。)
或いは阪急か西鉄かのいずれかが提唱したが、乗り入れ先に一蹴されてしまったとか。
新幹線と飛行機との競合ならまだしも、安全性に不安ありまくりなツアーバスに客を持っていかれたのが痛かったよね。
平成前半くらいまで、大阪・梅田~北九州・引野口で帰省によく乗ってました。
北九州ルネッサンス構想に便乗して、各区最低1停車で、門司港・門司大里・小倉砂津・小倉駅・八幡中央町・戸畑浅生通・若松駅・黒崎バスセンター・引野口と、関門橋を綿ってから北九州市内を2時間半もかけるようになり、堺市の自宅からドアツードア時間が乗船12時間のフェリーと逆転、狭くてしんどくて値段の高いムーンライトに乗らなくなりました。
その後は、2社あるフェリーを利用、ときどき新幹線か伊丹発着の飛行機で、関西空港にLCCが来るようになってからは専らLCCです。
後発の長距離バスは、八幡西区の停留所にとまらず北九州市は小倉駅のみなので、気分的に不便でしんどいものとして避けていて、いつの間にかムーンライトもなくなってた……という感じです。
西鉄バスは幹線中の幹線の福岡~北九州も減便、福岡空港~八幡回り小倉行も廃止するくらいなので、もはや、新規の長距離バス路線を新設したり休止路線を復活するような力もなくなっているんでしょう。