年1本しか走らないバス路線、なぜ存在? 背景にある「理由」とは

年1本でも運行が維持されたワケ

――年に1本では廃止してもよいように思いますが、なぜ残しているのでしょうか。

 観光スポットにははやりすたりがあり、その“トレンド”は時々によって変化します。将来的に需要が増える可能性を見越して、路線を廃止せずに維持していました。

――路線を廃止するとどうなるのでしょうか。

 まず路線の新設についてお話すると、国土交通省に路線を運行する申請をし、沿道の住民や警察と協議したうえでバス停の位置を決めるといった手続きが必要になります。路線をいったん廃止してしまうと、いざ復活させたい場合にこうした手続きを最初からやり直さなければなりません。

――今後、95系統は増便の予定があるのでしょうか。

 2017年3月18日(土)から、95系統とほぼ同ルートで大原~貴船口間に55系統を新設します。これは近年、特に貴船エリアを訪れる人が増えたために新設するもので、毎日3往復の運行です。ただ、95系統も引き続き年1回運行します。

※ ※ ※

 新設される55系統は、一部で95系統と異なるルートを経由しますが、これまで95系統が年1本だけ走っていた区間(江文峠口~江文峠)にも毎日、路線バスが走るようになります。

 今回は観光需要に応える形で系統が新設されますが、これも、年に1本の運行ながら路線の免許を維持していたことで、「柔軟に対応できた側面もある」(京都バス)そうです。

【了】

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コメント

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9件のコメント

  1. Private car greatly increased in the present society, however smaller public bus should be circulated for senior person who can not drive their own car. Thinking of future, it seems that compact public bus is more popularized to prevent the increasing traffic accidents.

  2. そういえば、埼玉と東京の境界部の某所で月曜朝1本だけの路線というのを見た記憶がある。
    現在はどうなってるか分からないが。
    後になって維持路線というカラクリを知った。

  3. 年に1本ダケ(それも片道のみ)でも免許維持路線として成り立つんですね?ビックリです。
    土休日だけ運行ってのは多々目にする為、てっきり週1本は必要なのかな~?って勝手に思っていました。

  4. 年に一度だけの運行だから注目を浴びていたのかな、という気がするが、日常的に運行していたら便利なのになぁとは思っていた。

    • 実際に行ってみると、続行バス2~3台に乗客を満載にします。
      オタクの方・興味本位でやってきた方しかいません。
      場所が場所だけに、始発場所に行くためには
      洛内の主要駅か直近の地下鉄駅からここの会社のバスを利用しなければなりません。
      バス会社としては注目を浴びている間は続けるでしょうが、年一故の人気であり、頻度を増やせないところが悩みでしょうか。

  5. 究極の免許維持路線だ

  6. 近鉄バスにも免許維持路線が複数あります。

  7. 鉄道には真似できないワザだな

  8. 年1路線なんて珍しいですね。岡山を含めて他の地区でもあまり無いように思えるけど、実際は如何に?