トヨタ新型「プリウスPHV」の実力 夢の「ソーラー充電」はどこまで実用的?
「ソーラー充電システム」はどこまで実用的なのか?
新型「プリウスPHV」では、急速充電とAC200Vに加え、AC100Vにも対応。急速充電は専用の急速充電機スタンドで行う方法で、約20分で満充電の約80%まで回復が可能です。一方、日常的に使うのはAC電源による充電で、200Vで約2時間20分、100Vでは約14時間で満充電になります。
必要な時間だけを見れば、圧倒的に200Vのほうが便利そうに見えますが、こちらは200V用コンセントが必要。しかし100Vなら、通常の家庭用コンセントのままで大丈夫。なので、ほかの家電を利用しながら充電が行えるよう、使用電流を6Aにおさえてあるのです。
さらに世界初の「ソーラー充電システム」も採用。これはルーフに搭載したパナソニック製の大型ソーラーパネルで太陽光発電を行い、その電力を駆動用バッテリーに充電するというものです。つまり、太陽光の下に駐車しておくだけで充電ができてしまうのです。
その充電能力は走行距離に換算すると、最大6.1km/日、平均2.9km/日の性能を備えているといいます。トヨタの開発者によると、夏期シーズンにバッテリー残量がかなり少ない「プリウスPHV」を屋外に1週間ほど駐車しておいたところ、駆動バッテリーは満タンになったといいますから、その性能はなかなか侮れないといえるでしょう。
また走行中は、エンジンや装備類の電源となる補機類バッテリーに、ソーラーから電気を供給する仕組みになっているのですが、ソーラーによる発電量で車内の必要な電気を賄えるため、結果的に燃費向上の効果も見込めるそうです。
このようにメリットが大きい「ソーラー充電システム」ではありますが、設定グレードが限られるうえ、メーカー純正オプション扱いで価格も28万800円(税込)と大変高価なため、なかなか飛びつきにくいのも事実。ただ今後、普及していけば、量産効果による価格低減は期待できそうです。
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